2010年11月01日

ヴァントのモーツァルト:交響曲第39、40&41番「ジュピター」


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客観主義に貫かれたヴァントの指揮芸術の、ひとつの帰結というべき見事なモーツァルトがここにある。

さほど大きくない編成のオーケストラ全体が、ひとつの楽器のように美しいバランスをとって響きわたる、モダン・オーケストラによるモーツァルトのひとつの極致。

表現に無駄がないが、デュナーミクにも充分な振幅があり、適度な色気も感じられるこのモーツァルトは聴きごたえ充分である。

第39番は序奏から正攻法の解釈で、第1主題も無駄なものを全て廃した表現で、傾聴に値する演奏だ。

フィナーレは走らず、確実に始まるが、それでいて音楽の喜悦がある。

《ジュピター》の、けっしておおげさでないスケール感も特筆すべきもの。

主眼をフィナーレに置き、イン・テンポを維持しながら、多彩な対位法が明確に示され、圧倒的な迫力へと突き進む。

第40番は全体に厳しいまでの強靭な造型性に貫かれたもので、情緒的なもの、感傷的なものなどはもぐり込む隙もない。

安易に近づこうとすると、はじき飛ばされてしまいかねないような底力を持った演奏内容だ。

それでいて、出来上がった音楽は単に力強いだけの無味乾燥なものとはなっておらず、フレーズの端々に至るまで豊かな内容を持ち、堂々とした存在感を保ちえているのは、ヴァントの音楽性のしからしむるところといえるだろう。

いうならば、ますらおぶりの魅力を持った短調のモーツァルトである。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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