2010年11月07日

C・デイヴィス&シュターツカペレ・ドレスデンのベートーヴェン:交響曲全集


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「デイヴィス盤こそ決定盤である」という声を耳にすることはまずないが、このように指揮者、オーケストラ、録音と三拍子そろった名盤中の名盤への正当な評価がなされないという現実はまことに悲しむべきことである。

なるほど、デイヴィスの指揮に、聴衆をアッと言わせる奇策はまったくない。

全9曲のどこもかしこも、ただただ音楽的な造型、フレーズ感と和声感、そして、適度なカンタービレがあるばかりである。

クライバーのようなスポーツ的な快感もシェルヘンのような狂気もない。

しかし、その正統的な音楽づくりの積み重ねの結果こそ非凡この上ないのである。

当たり前のことを追求し尽くしての非凡さ、というのは、まさに演奏芸術の神髄ではなかろうか。

デイヴィスの演奏は、決して真面目だけが取り柄の学術的なものでも、お題目ばかりの無味乾燥なものでもない。

そこに最大限の情熱が注がれ、どんな小さなフレーズにも瑞々しい生命が吹き込まれており、「命の脈動」が感じられる。

シュターツカペレ・ドレスデンの奥深い音色も忘れがたい。

この奥深い音色は何かというと、ひとつには歴史の詰まった音、と言えるだろう。

幾世代にもわたって受け継がれた音色、奏法の重みが、ここにある。

剛毅なベルリンとも、優美なウィーンとも違った独特の暗さ、重さが、デイヴィスの的確な道案内によって、「これぞドイツ伝統の音」というべきベートーヴェン演奏を繰り広げているのである。

また、全集として見たときの統一感も、デイヴィス盤の素晴らしさのひとつである。

番号による出来不出来はなく、録音もいずれも美しい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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