2012年03月25日

マッケラス&プラハ室内管のモーツァルト:交響曲全集


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旧モーツァルト全集の番号付きの曲から真作でないものを除き、代わりに7曲を追加して全45曲とした全集である。

マッケラスはオーストリアの指揮者だが、プラハ音楽院に留学してターリッヒに師事するなど、チェコとの縁も深く、1986年から90年にかけては昔から気心の知れた仲であるプラハ室内管弦楽団を指揮して、彼らと、斬新な解釈によるモダンな『モーツァルトの交響曲全集』を録音した。

全体に清潔・明快で、豊かに歌うモーツァルトだ。

古きを訪ねているようでいて、マッケラスの自己主張がどの曲でも強く、実は現代感覚に満ちている。

形式的な均衡の美しさや対位法の線の明快さも特筆ものだ。

プラハ室内管の中欧的な弦の美しさも高く評価できる。

なかでも第25番と第40番の短調の交響曲が傑作だ。

第25番では、優雅なモーツァルト像を打ち砕いて、音楽の核心に迫ろうとした切り口の鋭いもので、小編成のオーケストラを用いながらも、きびきびと引き締まった音楽をつくりあげている。

ことに、速い楽章と緩徐楽章とのコントラストを鮮やかにつけているところなど、胸のすくような明快な表現である。

第25番も名演だが、第40番でも全編をつらぬく悲劇的な色調を鋭くえぐりだした印象的な演奏だ。

その強烈で緊迫した雰囲気は、マッケラス独特のものといえよう。

第1楽章のあの有名な旋律が聴こえてきた瞬間から、聴き手は悲哀を帯びたモーツァルトの世界の虜となってしまう。

また、第3楽章のメヌエットは、あたかも涙を浮かべながら踊っている貴婦人の姿を思わせるし、第4楽章の暗い情念の爆発も素晴らしい。

出世作となったヤナーチェクの演奏も立派なものだったが、マッケラスがモーツァルトの音楽の研究者としてもいかに卓越していたかを、この録音はよく示していて興味がつきない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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