2011年01月15日
ボスコフスキー&ウィーン・モーツァルト合奏団のモーツァルト:舞曲と行進曲全集
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モーツァルトが書いた舞曲や行進曲のすべてを網羅したこの全集は、1964年から66年にかけて録音された。
プロデューサーはエリック・スミスだ。
モーツァルトの音の文献として、この全集がもつ意義は実に大きい。
そして演奏はボスコフスキーとウィーン・モーツァルト合奏団の名コンビだから文句のつけようがない。
ここに収録された100曲ほどのメヌエット、約50曲のドイツ舞曲、そしてコントルダンス、ガヴォットといった楽曲は、主としてモーツァルトが生活の糧を得るために作曲したもので、今日では演奏される機会はきわめて少ない。
ボスコフスキーはそうした作品に光をあて、一つ一つをまるで慈しむように表現している。
ボスコフスキーの指揮は、全体に速めのテンポできびきびと運んだ現代的な表現だが、さすがにモーツァルトの音楽の心をしっかりと摑み、それぞれの曲のもつ楽しさ美しさを余すところなく表出している。
彼が指揮するウィンナ・ワルツと同様に、ここでは失われた世界への憧れが感じられる。
ウィーン・モーツァルト合奏団の甘美艶麗な音の美しさにも完全に魅了された。
その演奏は古き良き時代のウィーンにおけるモーツァルトの演奏スタイルを伝えるもので、オリジナル楽器全盛となった今日では時になまぬるく聴こえることがあるかもしれない。
しかし、ここで聴く人懐っこい魅力は何物にもかえられないだろう。
このコンビは、モーツァルトのセレナードやディヴェルティメントの全集も録音していて、これも愉悦感に満ちた素晴らしい演奏だが、マイナーなジャンルを網羅してくれたこの舞曲と行進曲の全集の有難味はまたひとしおだ。
なにせモーツァルトはダンスが大好きだった。
金のために書かれたともよく言われる晩年のおびただしい舞曲の中に、なんと優美で典雅な曲が混じっていることか。
モーツァルト好きならぜひ持っていたい全集である。
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コメント一覧
1. Posted by 水口 峰之 2011年01月15日 22:18
これは素敵なセットですよね。
LPの時代に、この中の
いくつかのドイツ舞曲を持ってましたが
とてもいい雰囲気だったのが忘れられません。
当時愛聴していたのを思い出します。
ドイツ舞曲は単純ですが
魅力的に演奏するのは
とても難しいことだと思います。
まさにつくりが簡素だからこそ
演奏者の「粋」が問われるのです。
ボスコフスキーを中心とする
このアンサンブルは、
そういう意味では
まさに「粋」ですよね。
LPの時代に、この中の
いくつかのドイツ舞曲を持ってましたが
とてもいい雰囲気だったのが忘れられません。
当時愛聴していたのを思い出します。
ドイツ舞曲は単純ですが
魅力的に演奏するのは
とても難しいことだと思います。
まさにつくりが簡素だからこそ
演奏者の「粋」が問われるのです。
ボスコフスキーを中心とする
このアンサンブルは、
そういう意味では
まさに「粋」ですよね。
2. Posted by 和田 2011年01月16日 12:51
ウィーン・モーツァルト合奏団は、ウィーン・フィルの首席クラスのメンバーから、モーツァルトが好きでたまらないといった連中を集めただけあり、大変素晴らしい演奏でかつ楽しいですね。
人類史上もっとも美しい音楽を書いたのはモーツァルトと言われています。
世界でもっとも美しい音色を出すオーケストラはウィーン・フィルだと言われています。
このふたつが真実として結晶したのがこの録音だと言えるでしょう。
人類史上もっとも美しい音楽を書いたのはモーツァルトと言われています。
世界でもっとも美しい音色を出すオーケストラはウィーン・フィルだと言われています。
このふたつが真実として結晶したのがこの録音だと言えるでしょう。