2010年11月28日

バルビローリ&ハレ管のシベリウス:交響曲第2番(旧盤)


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収録されているのは、バルビローリのシベリウス:交響曲第1,2,5,7番の旧盤に「トゥオネラの白鳥」。

シベリウスを得意にしていたバルビローリは、手兵のハレ管弦楽団を振ってHMVに第2番を2度レコーディングしている。

有名なのは1966年のステレオ盤であるが、ここに挙げたのは1952年のモノーラルで、日本ではLPが出たまま忘れ去られ、やっと1996年にCD化された。

しかし66年盤はカタログに残っているのに、この方は早々と消えてしまったが、演奏は新盤を凌ぐ出来映えで、段違いに素晴らしい。

常識的なバルビローリ調で一貫したステレオ盤に対し、モノーラルの方はメリハリが効き、強弱は思い切ってつけられ、速いテンポを基調としつつ、曲が進むにつれてますますスピード感が増し、しかも緩急のさばき方が圧倒的だ。

第1楽章後半の猛烈な嵐と猛烈な速さはめくるめくばかりで、こんな表現は他に類例がなく、初めて聴く人はバルビローリの指揮ということが信じられないだろう。

第2楽章に入ると、指揮者の棒はいよいよ自由になる。

アッチェレランドの激しさなど、まるでフルトヴェングラーのブルックナーのようだが、あのように音楽を歪めてしまうことなく、雄弁な語りがシベリウスそのものなのだ。

曲の本質や核心を鋭くとらえ切っているからだが、もちろん第2番以後の交響曲ではこのスタイルでは必ずしも成功していない。

第3楽章の凄絶な突進とアクセントの決め方は、まるで戦いが始まったようで、ここではすべてが血のように赤い。

私は折衷的なこの曲を好まないが、本CDなら夢中になる。

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classicalmusic at 18:08コメント(2)シベリウス | バルビローリ 

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2020年07月27日 10:10
4 このところシベリウスの交響曲が良く取り上げておられる様ですが, バルビローリの名前はシベリウスを語る際に絶対外せないでしょう。全集ではなく2番にスポットを当てたのは, 彼の全曲の中でもとりわけ優れているからでしょう。この52年のモノラル盤は確かにテンポは速めですが, 演奏自体はステレオ盤を凌駕していると言って良いでしょう。ブルックナーとシベリウスの解釈に対しては辛口の故宇野功芳氏も雄弁にして凄絶な名演, しかも作品の本質からはいささかも逸脱していないと絶賛されています。でもステレオ盤は抒情性が増しリマスタリングによって音質が格段に向上したので,一般的にはこちらの方が人気がある事でしょう。私もバルビローリのシベリウスは大好きなので, 管弦楽曲集と3,6番は一時帰国した際に迷うことなく購入しました。またブラームスやマーラーでも優れた演奏があるので,私にとって忘れられない指揮者のひとりです。
2. Posted by 和田   2020年07月27日 12:58
シベリウスはバルビローリの十八番でした。シベリウス演奏の伝統あるイギリスでも、バルビローリのシベリウスはまた特別な名声を博していました。
バルビローリのシベリウス演奏は、曲がそのうちに秘めているナショナリズムの精神に直截に挑むという激しいものではなく、音楽の流れや起伏を大切に扱うことやオーケストラのすべてのパートのバランスを精緻に決めることを主眼として、それによって民族的な熱いほてりが自ずから浮かび上がる、風格と気品をもったものです。
第2番で他に外せないのは、かつてチェスキー・レコードのCD復刻シリーズから出ていた1枚で、ロイヤル・フィルとの実に堂々とした力強い演奏があります。バルビローリ最盛期の秀演で、この指揮者の演奏としてはベルリン・フィルとのマーラーに匹敵する名盤です。オーケストラと録音が優れているためか、細部まで精密に表現された演奏であり、しかも激しい情熱と豊かな抒情を交錯させています。ハレ管(旧盤)と一味違ったオーケストラの色調のほかすべてに効いた抑制を通じての真実の表現です。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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