2010年12月01日
レヴァイン&ウィーン・フィルのモーツァルト:交響曲第40番&第41番「ジュピター」
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モーツァルトの交響曲という以上に、古典派の名曲の中でも最も有名な2曲であるだけに、そのレコーディングの数も膨大なものがあり、1点を選ぶことは不可能とも言える。
その中であえて推すとするならば、レヴァイン指揮ウィーン・フィルによる1989年の録音ということになるだろう。
レヴァインの豊かな感受性と清新な音楽性が特筆される演奏だ。
ウィーン・フィルの音の輝きを率直に生かすことによって、音楽は雰囲気と動感の美しさを両立させ、香り高い音楽を作る。
第40番はその好例で、この曲がこれほど明晰に、かつ豊麗に歌われることは滅多にない。
第2楽章のレガートと弱音の魅力はまさに声楽的といえるほどで、むろん造形の崩れもない。
第41番「ジュピター」もレヴァインの特性が最良の形で示された名演である。
基本的にオーソドックスなスタイルによるものであるが、構成的にもきわめて明快にとらえられており、オーケストラもまた、その個性的な音色をいかしながら、充分にその要求にこたえている。
伝統あるウィーン・フィルによって初めてのモーツァルトの交響曲の全曲録音が、レヴァインに託されたということも、それを一面から裏づけていると言えよう。
そこには、古今の演奏スタイルから得た考えぬかれた解釈の集積があり、しかも、現代に生きる音楽家としての活力と躍動感もある。
そしてそうした中で、レヴァイン特有のリリシズムがいかされているのも魅力である。
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