2011年02月18日

ショルティのワーグナー:ニュルンベルクのマイスタージンガー(旧盤)


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大規模な作品であるだけに、万全の名演というのは存在していないが、このショルティの旧盤は、ショルティの機能美に満ちた指揮にウィーン・フィルの味わい深い演奏が豊かな肉づきを与えている点が、大きな魅力となっている。

このオペラの成否を決める重要な2つの要素である、明快さとふくよかさをあわせ持った演奏だ。

第2幕フィナーレでの、夜中のニュルンベルクの街の大騒ぎの場面の雑然とした大アンサンブルを、音楽とドラマの感興を片時も失うことなく、整然とまとめあげているのは、このショルティの指揮の特徴を最も顕著に示した部分といえよう。

ヴァルターを歌うコロが、若々しく伸びの良い声で力演している。

ベックメッサーのヴァイクルも、甘美な声と確かな技巧で聴かせ、またハンス・ザックスのベイリーが、淡々としているが必要なものは過不足なく備えた好演だ。

ベイリーのハンス・ザックス、モルのポーグナーのバスの対比、コロのヴァルター、ダラポッツァのダヴィッドのテノールの対比もいいし、ヴァイクルのベックメッサーのブッファ的でないキャラクターも美しい。

ボーデのエヴァ、ハマリのマッダレーナも、派手さはないが、堅実な味わいを示している。

その他のマイスタージンガーたちも、いずれも高水準の演唱によって、ドラマを生き生きと描き出している。

ショルティは晩年に再び録音しているので、ウィーンでの録音はちょっと影が薄い。

しかしこの旧盤は、明快で、しかも表現力豊かなショルティの指揮と、技量抜群のウィーン・フィルの素晴らしい響きがうまく調和した明晰このうえない名演で、力強い《マイスタージンガー》なのだ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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