2010年12月25日

サラステのシベリウス:交響曲全集(新盤)


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シベリウスの全交響曲を揃えてみたい、できれば廉価で、というならサンクト・ペテルブルクでのライヴを収録したサラステ盤がお薦め。

シベリウスの交響曲全集の名盤の歴史は、遠い昔のカヤヌス&ロンドンsoに始まり、バルビローリ&ハレo、ベルグルンド&ヘルシンキpo、ボーンマスso、ヤルヴィ&エーテボリsoなど、北欧の名指揮者たち(とイギリス勢)がその名声を築く重大なレパートリーになってきた。

その新世代を代表する1人がエサ=ペッカ・サラステだ。

サラステとフィンランド放送soによる2度目の全集は、1993年にサンクト・ペテルブルクで行われたライヴ録音だが、指揮者とオーケストラの作品に対する共感が熱く伝わってくる完成度の高い演奏である。

音楽がこんこんと沸き上がってくる。豊かな広がりはあるが、躍動的で重苦しくはならない。シベリウスが好きになる名演。

サラステは初期の愛国的な情熱をみなぎらせた作品から、晩年の洗練された語法による豊かな幻想をたたえた作品まで、シベリウスの交響曲の発展過程と各曲の特徴や性格を明確に表現していて、どの曲においても骨太のタッチでこまやかなニュアンスや独特のパウゼも入念に扱い、民族的な要素や北欧風の美しい抒情をくっきりと浮かびあがらせる。

シベリウス独特の情熱の高揚感とクールな透明度の高い響きも大変素晴らしい演奏である。

本場フィンランドの演奏では、ベルグルンド盤がどこか土の匂いを感じさせる語り口で緩やかに暗い歌を紡いで行く名演。

一方サラステ盤は若いぶんそれよりいくぶん開放的で鮮やかな歌を聴かせる。

銀色に淡く輝く未来の音楽を聴くような新しい肌触りのシベリウスだ。

フィンランドの指揮者がシベリウスを素晴らしく表現できるのは当然と片づけるのは簡単だが、彼がフィンランド放送soとロシアで行なった演奏会のライヴ録音盤は、激情と詩情の交錯を鮮やかに表出した第1&2番はもとより、第3番以降の複雑晦渋な作曲家の創作心理を、巧みに描き分けた手腕と感性こそ秀逸と評すべきだろう。

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classicalmusic at 18:25コメント(0)トラックバック(0)シベリウス  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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