2014年04月28日

ストラヴィンスキー&ローマRAIの自作自演:「火の鳥」「ミューズの神を率いるアポロ」


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鬼才ストラヴィンスキーは20世紀を象徴する作曲家である。

しかし彼の作品では晩年のそれより、初期の民族主義の系譜を引いた3大バレエなどが広く演奏されている。

そこで作曲者が自作の演奏について、きわめて神経質になったのも無理からぬことと考えられるが、彼はそのためかつての盟友であったアンセルメと仲たがいし、カラヤンらの個性的な大指揮者を嫌悪していた。

つまりストラヴィンスキーは自作を楽譜のままに、いささかも主観を加えず演奏することを求めていたのである。

巨匠風の誇張した表情や勝手な解釈は、ストラヴィンスキーの排斥するところであった。

そこで自作自演は、彼がどのような演奏を求めていたかという解答である。

ストラヴィンスキーがバレエの領域に非凡な業績を残したことは、ある意味で彼の天性が生かされたと言って良く、この演奏はそれを如実に物語っている。

もはや無機的といえるほど乾いた表情で一貫しており、いわゆる解釈された演奏にはない作品像が樹立されている。

荒々しい精気がみなぎり、作品の本質が赤裸々にあらわされる。

これこそが作曲家の望んでいた演奏である。

いずれも鉄をも溶かすような熱っぽい迫力と、春風にゆらぐ若葉のような新鮮さに溢れている。

実に明快率直な若々しい感覚に溢れた演奏である。

ストラヴィンスキーの指揮法は現代のプロ達のそれから見れば何ら特別には見えないが、オーケストラから極めて個性的で、しかもバレエの技法を彷彿とさせるような表現を見事に引き出している。

特に《火の鳥》では、曲のすみずみにまでよく神経を行き届かせながら、各場面を表情豊かにまとめており、「カスチェイの凶悪な踊り」から終幕にかけて、音楽をしだいに高潮させていくあたりの手腕は見事なものだ。

ここでもストラヴィンスキーは「音楽は伝達されれば良いので、解決すべきではない」という主張に基づいたスコアに忠実な演奏で、各曲を構成的によくまとめている。

彼の自作の演奏スタイルを知るという意味で貴重な録音だ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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