2011年02月05日

アファナシエフのブラームス:後期ピアノ作品集


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すこぶる豊かな響きの中でじっくりと描き上げられたブラームス最晩年の3作品。

これは凄い演奏だ。

アファナシエフの設定するテンポの遅さが手伝い、なにか途轍もなく深い精神性を感じさせる秀演となっている。

譜面に書かれた音々の意味すべてを完全に理解しきっている観の彼のピアノである。

音色の美しさにも特筆すべきところがあり、さらに作品を立体的に捉える手腕にも端倪すべからざるものがある。

アファナシエフという音楽家の耳の良さと分析力の卓越性を痛感させられる。

こうした感性豊かなブラームス演奏を聴いていると、聴き手は殆ど日常的な時間の観念を忘れてしまう。

ひとつひとつの曲が時を捨てていつまでも永劫に鳴り響いていて欲しいとさえ思えてくる。

同曲には、同じく鬼才であったグールドの超名演があったが、内容の深みや鋭さにおいて、アファナシエフに軍配があがると言っても過言ではないかもしれない。

モティーフやメロディをずたずたに解体し、音のモナドに還元して、響きと沈黙とを対比させるのがアファナシエフのスタイルだとすれば、これらブラームスの作品は、彼のもう一方のアプローチである呪術的な招魂儀式の色合いをおびている。

心のなかの空虚感は、理屈を越えた神秘的な体験によって補われる。

それはセラピーの試みであり、アファナシエフの病理的な解剖は、最終的にはこの音楽による治療を目指していると言える。

この演奏はすばらしいと同時にアファナシエフの演奏芸術をよく物語っている代表的なものと言える。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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