2011年02月12日

二期会のR.シュトラウス:サロメ


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東京二期会広報室から私宛に、

「《サロメ》の通し稽古を鑑賞していただき、ブログに取り上げていただけないかと思い、ご案内を差し上げる次第です。
通し稽古は、本来、関係者以外には非公開のものですが、今回特別にこのような機会を用意させていただきました。」

という旨のお知らせがあったので、断る理由はない、行ってみた。

通し稽古が終わった直後、最もこのブログの読者に伝えたいと思ったのが、一度だまされたと思って、二期会の《サロメ》をみに行って下さい、ということだった。

「私はオペラは嫌い」「オペラはわからない」という人はとくにみに行って下さい。

「オペラってこんなにも興味深くて面白いのか」と、今まで喰わず嫌いをしていたのが残念でたまらなくなるでしょう。

欧米ではクラシック音楽の中心はオペラである。オペラがあって初めて交響曲も協奏曲も声楽のリサイタルもあるので、豪華なオペラ・ハウスは社交の中心にもなっている。

ところがオペラ・ハウス一つない日本では、交響曲の方がクラシックのメインになっているのである。これはたいへん残念なことといえよう。

現在では日本のオペラ団の実力が上がった。ことに二期会は安心だ。

ワーグナーなどになると声の点で欧米人にはかなわないが、R.シュトラウスあたりは日本人のオペラで充分だと思う。本番は字幕付き原語(ドイツ語)上演なので分かりやすい。

この曲は第一に指揮者、そしてサロメを誰が歌うかで決まってしまう。

シュテファン・ゾルテスの指揮は、決して俗悪なものにはなっていない。東京都交響楽団の代わりを担う専門ピアニストを駆使し、室内楽的、かつまた分析的な表現法で、この作品の音構造とドラマの移ろいとを鮮やかに描き出してみせた。

ロマンティックな陶酔はここにはないが、鋭く強烈に訴えてくる演奏であった。

サロメ役は強いドラマティックな声が要求され、ヒステリックな少女としての面も表現しなくてはならない難役だが、大隅智佳子はみごとに演じきっていた。

ことに舞台で見どころなのは、サロメが最初は性の目覚めに戸惑う可愛らしい小娘として登場し、大詰めで生首を見つめながら鬼気迫る絶唱を聴かせる妖婦となるまでのドラマの展開だ。

そして最後には大きなサプライズがある。実演をお楽しみに。

ペーター・コンヴィチュニーの演出も見逃せない。芸術的、独創的の極だ。世界でも屈指の演出家だと思う。

彼は妥協を知らぬ姿勢で、演技や歌唱を細かいところにいたるまで、指導(ダメ出し)していた。

何はともあれ、二期会がコンヴィチュニーの演出で《サロメ》を上演するので、会場に足を運んでいただきたいと願う次第である。

私は《サロメ》のCDの決定盤としてベーレンスがサロメを歌うカラヤン盤をあげたいが、やはり音だけだと臨場感に乏しい。

もちろん音だけ聴いても十二分にカラヤンの《サロメ》は感動的だが、それでも舞台の魅力は絶対的である。

あくまで実演をみた人が、思い出としてCDを聴くのがオペラを観賞する最高の醍醐味ではないだろうか。

二期会のホームページ

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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