2011年02月21日

ムローヴァ&アバドのブラームス:ヴァイオリン協奏曲


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1992年1月のサントリーホールにおけるベルリン・フィルの来日公演のライヴ録音。

ハイフェッツやオイストラフに代表される往年の大家をはじめ、現代のクレーメルやムターまで、個性的な名演に恵まれているブラームスの協奏曲だが、このムローヴァとアバドによる贅肉のないひきしまった表現も、新鮮な魅力にあふれた完成度の高い名演である。

ムローヴァらしいひきしまった音と表現で真摯に彫りなしたブラームスであり、そうした贅肉をそぎ落としたようなソロを、アバドがベルリン・フィルをシンフォニックに鳴り響かせるとともに、このコンビならではの緻密な表現によって明敏かつこまやかに支えている。

と同時に、虚飾を排して真摯に作品に迫ったムローヴァの演奏は、ライヴらしい情熱や感興の高まりにも不足はなく、しかも細部までしなやかに抑制がきいている。

美しく澄んだ音を濃やかに冴えた表現で生かした演奏の持続力も見事で、この協奏曲から新鮮な魅力をひき出している。

ムローヴァの艶やかで透明度の高い音色の美しさもさることながら、その美音に溺れることなくブラームスの音楽の内面に迫ろうとする真摯な姿勢と情熱にも魅了される。

ドキッとするほどスポーティな身のこなし、昇りつめて高域でフレーズをくくるときのエロティックなくらいに透明な響きの艶やかさ、ときにノリを犠牲にしてまでピタリ精確にキメる技の鮮やかさ、熱狂するにはクールだが、その冴えた音の感触に耳が引き込まれる。

第2楽章の気品を感じさせる抒情の深さ、第3楽章の情熱的な高揚感と抑制がきいた表現など、ムローヴァのソロとアバド指揮ベルリン・フィルの豊かな響きと表現がぴったりと一体化し、音楽的な感興を一段と盛り上げている。

すぐれて個性的な名演というべきだろう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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