2014年01月30日

ザイフェルト&カラヤンのモーツァルト:ホルン協奏曲全集


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長年ベルリン・フィルの首席ホルン奏者であったゲルト・ザイフェルトは、シュターツカペレ・ドレスデンのペーター・ダムと共に、ドイツを代表する2大ホルン奏者として知られていた。

カラヤンは、最晩年にはその関係が決裂し、ザイフェルトが一時的にベルリン・フィルを解雇されることに繋がったという不幸もあるが、ザイフェルトを生涯で出会った最高のホルン奏者と高く評価していたのは有名な逸話である。

カラヤンのレパートリーの太宗を占めるドイツ音楽を的確に演奏できるのは、デニス・ブレインではなく、ジャーマンホルンの体現者たるザイフェルトでなくてはならなかったのであろう。

本盤でも、そうしたザイフェルトのジャーマンホルンの体現者たるにふさわしい格調高き名演奏を存分に味わうことができるのが素晴らしい。

ザイフェルトは卓抜で安定したテクニックと明瞭に磨かれた美しい響きをもつ名手中の名手だが、彼のソロ盤が意外に少ないのは、その演奏にブレインのような個性的な輝きが少ないためであろう。

しかし、確実でバランスのよい演奏は、それだけにまた、作品の姿をくっきりと伝えてくれる良さがある。

この演奏も、そうしたザイフェルトらしくいかにも的確で、密度が高く美しく琢磨されている。

ザイフェルトのソロは音色の個性的な魅力や変化には乏しいが、厚味とこくがあり、テクニックは流麗の極みを示し、どの曲も鮮やかに吹き切っている。

ザイフェルトはドイツ風の芯までしっかりと鳴り切った安定した音色、決して大音量で鳴らさず、演奏もセーヴされておとなしい。

スタッカートなどほとんど訥々としているが、柔らかな表現力とコントロールは抜群であり、特にリズムの良さが光る。

カラヤン&ベルリン・フィルも絶妙で、両者の黄金時代ならではの最高のパフォーマンスを示している。

表情豊かで大仰、レガートの強調やスマートすぎるテンポが気になる部分があるが、造形力の大きさと旋律の豊かな歌わせ方、決めるべきところを決めた迫力が見事だ。

筆者としては、デニス・ブレインとの旧盤が随一の名演であるとの評価には変わりはないものの、本盤も魅力のある名演として、十分に存在価値の高いものであると考える。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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