2011年03月03日

ジュリーニの「ドン・ジョヴァンニ」


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ジュリーニは、素晴らしい《ドン・ジョヴァンニ》を残してくれた。

荘厳な序曲の出だしでデモーニッシュな幽玄の世界を描き、これに続くオペラがどんなドラマであるかを推測させる、充分な緊迫感のある音楽で迫ってくる。

ジュリーニは企てたドラマ性の追求を終始一貫してやり通し、細部まで配慮の行き届いた緻密な設計で、音作りを徹底した。

ジュリーニの創る音楽の流れには、無理がない。音楽は一貫して流れる。

これは彼の、《ドン・ジョヴァンニ》に対する信念と自信の表れであろう。

フィルハーモニア管弦楽団から、各声部、明瞭な分離のいい音、若々しい響きを引き出して、全曲を通じて歌手のアリアをタイミングよく支えている。

また、オーケストラも一体となって歌う。デモーニッシュな場面では、低弦部の響きが鬼気迫る迫力を生み出しているのも見落とせない。

まさしく、ジュリーニ以外ではできなかった、最高度の音のドラマである。

キャストも超豪華で、とくに円熟の極にあったシュヴァルツコップは文字通りの力演で、女心の複雑な心理をよく歌い分け、さすがと納得させられる。

シュッティは透明な声に加え聡明な歌いぶりで魅了し、サザーランドも素晴らしい声で豊かな音楽性を感じさせる。

男声陣はヴェヒターが若々しい情熱をもって歌い切って輝かしく、タデイも老巧なところを見せる。

この企画に参加した人々が、各自予想外の力を発揮し、それがひとつの目標へ向かう力となって、何人も考えることさえなかった高みに昇りつめた。

きわめて芸術性にすぐれた、奇跡のような録音である。

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classicalmusic at 19:07コメント(0)モーツァルト | ジュリーニ 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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