2011年11月27日

ムラヴィンスキーのワーグナーをぶった斬る


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このムラヴィンスキー・エディションに収められたロシアものを中心とした作品の演奏にムラヴィンスキーは素晴らしい成果をあげているが、ワーグナーの演奏だけは何とも奇妙な印象を与える。

端的にいうならば、筆者はムラヴィンスキーがワーグナーを演奏する必然性を感じることが出来ないのである。

そう思える最大のポイントは、ムラヴィンスキーのフレージングが本質的に非ワーグナー的であるということである。

すなわちポキポキと折れるような極めて短いフレージングなのである。

したがってムラヴィンスキーの演奏からはいかなる「麻薬」的効果も現れてこない。

こうしたフレージングだから細部の細かいニュアンスもさっぱり伝わってこない。

ワーグナーが詰め襟の軍服を着てそそくさと分列行進とともに消えていってしまうという印象なのである。

たとえば、クナッパーツブッシュの演奏の凄さは、そのフレージングの息の長さ、一つ一つの音に十分な意味を与えようとするフレーズの充溢度に現れている。

ムラヴィンスキーの演奏にはそうした要素は全くといっていいほど感じられない。

おそらくムラヴィンスキーの演奏スタイルは、1930年代に始まるソ連の公認文化としての社会主義的リアリズムの性格に(一部はノイエ・ザッハリヒカイトの影響も受けつつ)由来している。

フレージングに潜むマニエリスティクな彫琢が希薄なムラヴィンスキー。社会主義リアリズムにワーグナーは似合わない?

筆者はこういうスタイルの演奏でワーグナーを聴きたいとは思わない。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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