2011年09月11日

ショルティの「パルジファル」


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ショルティ盤は、まず何よりも、その歌手陣の豪華さが魅力である。

1971年〜72年という録音時期も、ちょうど、ワーグナー歌手の世代交代期にあったわけで、ホッター、フリックといった大ヴェテランと若きコロとの組み合わせの妙も楽しい。

それぞれ名声にふさわしい歌いぶりを示しているが、威厳にみちたホッター、明晰な歌を聴かせるフリック、そして敬けんさ、妖艶さとともに最高の名唱ルートヴィヒなど、それぞれ巧者な歌唱で、まさに最上のキャスティングといえるだろう。

特にフリックとルートヴィヒを称えたい。

フリックは地味な役柄だが、役作りの確かさ、心理表現のこまやかさでこの演奏に重みを与えている。

ショルティの棒は、力まず、ごく自然に流しながら、この作品のもつ音楽の美しさをあますところなく再現している。

ショルティは、自信に満ちた態度でテンポを悠然と運び、豊かできびしい音の流れを作り出しており、ウィーン・フィルも、他に類がないほど豊麗で、しかも清純な美しい響きを聴かせている。

またショルティは、第2幕の花の乙女たちが登場する場面ではより官能的な美しさを求めたいが、緻密なまとめぶりと劇的な場面での高揚はさすが。

特筆すべきは、オーケストラのうまさで、ウィーン・フィルの艶麗で、しかも澄み切った響きの美しさは、たとえようもない。

ショルティの指揮のもとウィーン・フィルも美質を存分に発揮している。

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classicalmusic at 19:02コメント(17)トラックバック(0)ワーグナー | ショルティ 

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コメント一覧

1. Posted by Kasshini   2015年03月27日 16:39
この音源は、これからヤフオクで我が家に届けられる音源です。
買おうとしたキッカケは、2000年以来封印していた、ヴァーグナー熱再来からです。頭の中で、パルジファル冒頭の前奏曲の愛餐・聖杯・信仰の動機が脳内でエンドレスしてやみません。中学の頃、フルヴェンで聴いていましたが、当時はわからず。復活祭に合わせてに意味を感じます。仏教徒でもある私の場合、ストーリーは、パルジファルの同苦への目覚めを、釈尊の覚知に掛けているのが興味深いです。youtubeで、フルヴェン、クレメンス・クラウス、カラヤン、クナ、ショルティと聴きましたが、この演奏は対位法的処理とスケール感、歌心、ヴィーンフィルがもたらす音色の美しさも相まって、構築的かつある意味最も耽美な演奏に思います。今日、初めて指輪も聴きましたが、そのオーディオに映える音もあって、録音芸術の最高峰と賞賛される理由にはじめて気づきました、指輪は、bluelayは買うかもしれません。
2. Posted by 和田   2015年03月27日 20:17
実は私も最近ワーグナーの毒にしびれて、先日当ブログにエントリーしたようにショルティのワーグナー・オペラ全集を聴いていました。
『パルジファル』については、ニーチェが批判しているように賛否両論分かれる作品ですが、クナが傾倒していた作品ということで、クナの全ての音源を集めたという友人もいるほどですが、「聖金曜日の音楽」が始まる前のグルネマンツの朗唱からは特に感動的ですよね。
むしろこの舞台神聖祝典劇は『パルジファル』というより『グルネマンツ』と名付けられるべきと個人的には考えていますが、それだけにグルネマンツ役に誰を起用するのかが決め手になると思います。
私的にはベストがハンス・ホッターで、次点がクルト・モルです。
それと「聖金曜日の音楽」が終わってから音楽が次第に荘厳に高揚してゆくところなど、何度聴いても身震いしてしまいます。
心が震撼させられるとはこのことでしょうか。
カラヤンが「70歳を越えたら『パルジファル』を録音したい」と言った通り有言実行したカラヤン美学の頂点にあると言って良い1979年盤とクナの深遠な1962年盤を座右に置いています。
もっとも『パルジファル』よりは『リング』を聴くことの方が多いですが。
3. Posted by Kasshini   2015年04月06日 13:38
ショルティフルで2度聴きました。私が、13-4年前、年末ラジオを聴いたときは苦行だった記憶がありましたが、すんなり聴き通せました。カラヤンもショルティもyoutubeクオリティで感じたことを言えば、第2幕の花の楽園は妖艶さではカラヤンが上手でしょうか。ここでのコロは声変わりを終えたばかりの少年のよう。おいおいと思いながら覚醒後の後のクライバー トリスタンを予感させる美声には惚れます。ホフマンはバリトンも歌え、ポップスも素晴らしいですが、TOTOのジョセフ・ウィリアムズをより太く、ハスキーを無くしたコロの方が生理的に好きなのだなと改めて気づきました。クンドリ役はカラヤンの方が声質は好みですが、それ以外はショルティに。カラヤンは曲の歌わせ方が素晴らしいですね。特に冒頭モノローグはショルティよりも。場面転換は鐘の音が幾分違うので甲乙つけがたい魅力を感じました。ショルティの構築性がプラスにでた演奏だなと思います。クリップスみたいなヨレも味のような演奏家、セル、ショルティのような一糸乱れない演奏に好みが二極化してきています。この演奏は欧米では評価が高く、youtubeでは前奏曲、全曲ともアップ時期を考えても再生回数TOPであることを考えると、日本はショルティは過小評価過ぎではないでしょうか。日本でもこの曲はTOP3の常連のようですが。
4. Posted by Kasshini   2015年04月06日 13:52
続きになりますが、グルマネンツの方がしっくりくる理由は、すぐわかりました。1番歌うからですね。そして、名脇役にして立役者。
クナのホッターは未聴ながら、クルト・モルは素晴らしいですね。堂々とした王の風格で。彼が歌う、ザラストロ、マルケ王は好きです。マルケ王は歴代でも1位では。
演奏の歴史を調べて興味深いことに気づきました。ヴァーグナーの指揮論が以外にも即物主義だったりしますが、ヴァーグナー自身、バイロイトの劇場は演奏時間がどんどん遅くなることを嘆いていたり、ヴィーラント、R.シュトラウス、クレメンス・クラウス、とテンポ快速が望みなのかもしれず。カール・ムックはヴィーン世紀末期にバイロイトで活躍していますが、クナと違い、ヴァインガルトナーに近接するスタンスだったようで。フルヴェンのような構築的な表現主義的な指揮者、ヴァルターのようなタイプの歌心の指揮者は戦後より名声があがっているように思えます。そうするとメンゲルベルクの埋没が特殊なのかもしれません。それは主流が即物主義になったことと関係があるのでしょうか。もう少し聴きながら調べようと思います。
5. Posted by 和田   2015年04月06日 15:13
こうなったらもうクナの62年盤を聴くしかないですよ。
この演奏のもたらす霊妙な美しさと深く荘厳な感銘と、ドラマティックな起伏の雄大さは、言葉につくし難いものがあり、その神秘的な陶酔の世界は、唯一無二の名演と言えます。
バイロイトのオーケストラもコーラスも、そしてすべての歌い手たちも、この上なく充実しており、主役6人のうち、特にクンドリ役のダリスとパルジファル役のトーマスの好演がどれほど全体の出来ばえに貢献しているかわかりません。
カラヤンの演奏が20世紀最高のワーグナーとしたら、クナの録音は19世紀的なワーグナーの最高の名演と言えるでしょう。
6. Posted by Kasshini   2015年04月06日 21:20
あれからyoutubeで、カールムックのパルジファル、第1,3幕前奏曲、第1幕ハイライト、第2幕花の乙女、第3幕聖金曜日の音楽以降が聴けました。ノンヴィブラードかつショルティよりもテンポがゆっくりな演奏です。花の乙女はより色香はないですね。グルマネンツを歌うアレクサンドル・キプニス、主役のフリッツ・ヴォルフともども美声です。ヴァーグナーはこのスタイルをC.クラウス並に速いテンポを好んだのでしょうか。ここでもブラームスと同じく、正反対のスタイルだった、ピアノロールが残るフェリックス・モットルも誉めていたようで。
こう書いていますが、作者の臨むスタイルが必ずしも1番とは思いません。マーラーであれば、メンゲルベルクとテンポの緩急が近い晩年のバーンスタインが上がりますが、そのパッションの爆発には説得力がありますが、私にはあわないようで。10番のアダージョは素晴らしかった。クナは、かつて夜明けとジークフリートラインへの旅を気に入っていました。今ならフラグスタートが歌うクンドリもぐっときそうですが、次はカール・ムックとシュタインの映像を考えています。いつかクナの1951年とステレオには触れると思います。バイロイトが純粋にまた最も成功した時代こそが、クナの時代なのだから。
7. Posted by 和田   2015年04月06日 22:23
「バイロイト詣で」という言葉がありますが、最近のバイロイトにはわざわざ行く気にはなれないですね。新人指揮者の登竜門というイメージがあって、かつてクナやベームが出ていた頃のバイロイトと比べると隔世の感があります。
1904年頃からのバイロイト・ライヴ集CD50枚組が廉価で発売されていますが、どうなんでしょうねぇ。いかにも音が悪そうですし。ワグネリアンなら話は別でしょうが。
8. Posted by Kasshini   2015年04月08日 17:18
今のバイロイトは、トリスタンだけ断片的に映像見ていますが、気が引けますね。個人的には、90年代前半が限界で。読み替えをするなら、ラトル指揮カーセン演出魔笛、去年新国で上演されたパルジファルなら見ていたいなと思いますが、それ以外となると、かえってマイナスでは思います。
ムックの音源はyoutube,ituneでも聴けるようで。時代を考えると音質はいいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=zT1iQoh8N_8
https://www.youtube.com/watch?v=z9rHhanahx4
https://www.youtube.com/watch?v=R3eR1B6vLLk
https://www.youtube.com/watch?v=wDGMV1tVPmY&list=PL4Y5R3wdoGgjuJnL__giIleTTyGUz_Vje
ヴァインガルトナー、フルヴェンも絶賛していて、ベームは、ムックからヴァーグナーに関しては学んだそうです。このテンポは、コジマ絶賛のようで、夫とは正反対で、この時代のトレンドかもしれません。冒頭前奏曲のテンポは遅すぎないかと感じました。ベームのパルジファルはないので、検証不可が惜しいですね。「唯一にして究極」あるいは「この時代、あの時代ではなく、すべての時代の『パルジファル』」と絶賛されたとのこと。クナ、ショルティには影響があるように思います。

フェリックス・モットルの音源は、初めの音質は、舞台裏録音で品質最悪。即興的な拍節、打楽器の協調が印象的。顕微鏡的との意見もあるようですが、正直何とも言えませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=3JDsVVeIdYg
トリスタンのピアノロールは一聴に値すると「思いました。
https://www.youtube.com/watch?v=ovScO5gFK8Y
9. Posted by 和田   2015年04月08日 22:48
私も最近のバイロイトの『タンホイザー』を見てがっかりしました。
それにオペラは筋が読めていれば映像なしでもいいと思うようになりました。
youtube,ituneで過去のバイロイトを辿るのも楽しいですね。
10. Posted by Kasshini   2015年04月12日 13:35
あれから色々と見聞きしています。ショルティのトリスタンも今ならいいなと。深みがないともいえそうですが、ヴィーン世紀末期のバイロイト指揮者ことカール・ムックもそういえるわけで、これはこれでありと思いますが、ヴィントガッセン起用がレーベルの関係で参加できなかったとはいえ、トリスタンがここまで力不足も異例ではと思いました。これをどうとるかですね。

さて、パルジファル、映像作品を見てみましたが、ホルスト・シュタイン、バイロイトは素晴らしかったですね。円を象徴には兄譲り、神秘的な豪華絢爛なセットは、ハインツ・ティーティエンの影響でしょうか。
もう一つ気になったのは、今日届いたのですが、ハンス・ユルゲン・ジーバーベルクの映画です。ナチスの全体主義がドイツを支配していく様に読み替え。見せ方としてはいいなと思いました。覚醒後、性別が変わるのに声は当然テノールでシュール。ブレヒト流の異化の表れかもしれません。美術の凝りぶりはヴィスコンティに劣らずかも。ともに、オペラの演出家でもあり、この点は近いかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=8PZErcCuEgA&list=PLCC08070F9D0B71B8
https://www.youtube.com/watch?v=1EFjFMQ0CJc
https://www.youtube.com/watch?v=PIvt3HE9_1U
https://www.youtube.com/watch?v=PIvt3HE9_1U
11. Posted by 和田   2015年05月04日 21:58
返信遅れました。
私は『リング』派なので、現代の『リング』を求めて色々見聞きしていますが、最近買ったティーレマン&ウィーン国立歌劇場盤にはがっかりしました。
ショルティ以来のウィーン・フィルの録音との事で鳴物入りで登場したこのディスク、あまりにも音量が弱く、ヴォリュームを上げても音圧が弱いので、ドラマの起伏もあったものではありません。女流のシモーネ・ヤングの方がまだましでした。
しかし、最近はどの演奏を聴いても歌手が小粒で、20世紀半ばのバイロイトの強者の面々とはまるで相手にもなりません。
やはりショルティ盤で満足するしかないのでしょうか。
とはいえ、『リング』のヴォータン役はハンス・ホッターでないと聴き映えがしないのも事実で、残念ながらショルティの「ラインの黄金」では、なぜかカルショウはジョージ・ロンドンを起用しています。はっきりいってロンドンのヴォータンは二流です。ほとんどの評者はショルティの『リング』のキャストは完璧無類、史上最強と絶賛しますが、私には疑問が残ります。
こうなると私をほぼ完全に満足させてくれるのは、カイルベルト盤(バイロイト、55年)だけですね。
知恵袋で、スワロフスキー盤とか、はたまたクーン盤とかを筆頭に薦めてくる人がいて、だから聴いたという訳ではありませんが、いずれも完全にB級。いくら廉価でもこれらの代物を求めるくらいなら、当然のこと、ベーム盤やカラヤン盤を先に聴くべきであると考えます。
12. Posted by Kasshini   2015年05月13日 16:12
私もスタンダードから行くのが1番かなと思います。
それで、興味深いと思ったのがこのサイトです。

http://www.wagneropera.net/Wagner-Recommendations.htm

意外にもカラヤンのパルジファルに票が入っていないですね。ムックにも票が入るほか、クナ1962,1951が2強、ショルティ、ブーレーズ1970が続き。映像ではティーレマン、ケント・ナガノも。
映像だとホルスト・シュタインと、ジーバーベルクの映画が高評価。ややジーバーベルク寄りでしょうか。レヴァイン、メトロも。
リングでは、映像は、シュロー、クプファーが2強、CDは、ショルティ、カラヤンが2強ですね。クレメンス・クラウス、カイルベルトに入れた人も。
トリスタンはフルヴェン、クライバー、ベームが3強で、バレンボイムが。映像だとシュロー、ポネルが2強。
13. Posted by Kasshini   2015年05月13日 16:38
さて、クレメンス・クラウスを手に入れましたが、ヤノヴィッツ以外花の乙女のキャストがやや負ける中、ショルティ以上に、妖艶に歌っているところは、歴代トップクラスに思えました。その他、クンドリのエロスしかり、アンフォルタス然り。この点は、ショルティは弱いところであり。冒頭からオケの選抜がヴィーンフィルが多いこともあって、冒頭1stヴァイオリンのポルタメントのかけ方もしっかりヴィーン訛りであるところもポイント高しです。
クナだと、録音を除けば、1956が好印象です。あんなに、乗りに乗ったラモン・ヴィナイのラストはコロと違う良さがあって。1962は第3幕のみ対訳プロジェクトで聴きましたが、音質が良い分例えば、ラストのパルジファルソロのズレが結構気になるので、鳴り方、オケはいいのに、求めているのと違うかなという。

他のブログだと、ここの切り口が興味深かったですね。
http://gie-onban.seesaa.net/category/2209976-4.html
14. Posted by 和田   2015年05月14日 00:08
クラウスは1953年のバイロイト音楽祭で指揮した『リング』の録音は持っており、オケが引っ込み気味とはいえ、歌手陣が最高の出来ばえを誇っていたので、今でもたまに取り出して聴くことがあります。
この時『パルジファル』も演奏していたのですね。興味深いです。
戦後バイロイトの『パルジファル』と言えば、クナが担当していましたが、クナの没後ブーレーズが新しい地平を開きました。
ただ、私はどうもこの演奏に馴染めず、やはりクナとカラヤンを主に聴いています。
ご指摘のサイトにカラヤンが1票も入ってなかったのは意外でしたが、カラヤン盤は、永年ワーグナーを指揮し、演出も手掛けてきたカラヤンの1つの総決算であると確信しています。
カラヤンとベルリン・フィルの生み出す音響の驚嘆すべき美しさ! 最初から最後まで、ほとんど1小節ごとに、その音は超絶的な美しさで聴き手の耳を震撼させます。
歌手陣もすこぶる充実していて、モルは全盛期のグラインドルを思わせ、ホフマンのピンと引き締まった声にも感心させられます。
15. Posted by Kasshini   2015年05月14日 11:51
クラウスのパルジファルは、デッカが録音していることもあって状態は良好。バイロイトの第9と比較して、とてもライブ録音を苦手かつ嫌いとしていたとは思えません。冒頭は14分台でかなり遅いほうですが、全体は快速です。
youtube上では、冒頭、アンフォルタスのアリアの一部、ラスト、クンドリーがパルジファルの生い立ちを語るところ、アンフォルタスが聴けます。ラストのヴィナイが乗れていないのと、花の乙女の場面は。やはり浮きます。コロ、ホフマン、イェルザレム、トーマスが似合う印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=Z4e2ZAqokCY
https://www.youtube.com/watch?v=VztIPjfGTKE
https://www.youtube.com/watch?v=q7ezFtIFlWE
https://www.youtube.com/watch?v=36VO28W4HtE
https://www.youtube.com/watch?v=heYytBepTj0
https://www.youtube.com/watch?v=35tpMlLcQqk
16. Posted by Kasshini   2015年05月14日 13:38
あれからクナの1961年バイロイト聴いてみました。
https://www.youtube.com/watch?v=0xvqDXuVYuc
https://www.youtube.com/watch?v=I4xqcjSCbzc
https://www.youtube.com/watch?v=izoZ-AvYpGo
キャスティングは1962年と同じ。細かいところでズレありですが、覚醒、場面転換、ハイライトその前後は見事ですね。このハンス・ホッターはベストテイクではないでしょうか。あの長い語りをここまで聴き入ったのは初めてです。非正規かつモノラルなのが惜しい。できれば、ゲネプロといった分も含めて、継ぎはぎをはわがままが過ぎますね。ヴィーンフィル系2種とではなく、クナも聴いたであろう、カール・ムックと比較して聴いてみようと思います。妖艶さは、クラウスTOPは揺るぎないですが、それ以外は、今まで聴いたショルティ、クラウス、ムックにはないものですね。これはそのうち買おうと思います。
17. Posted by 和田   2015年05月15日 01:25
1953年バイロイトに初登場、それが最後となったクラウスの指揮には1960年代のブーレーズの登場を予感させるようなラテン的な明澄さと締まったテンポ感、さらりとした味があって、クラウスのユニークなワーグナー解釈は、我々に新鮮な美の発見と喜びを与えてくれますね。
精緻なオーケストラのテクスチュアの中から生まれるリリシズムと、ゲルマン的心理のうねりと、筋肉質なダイナミズムの融合は、ゲルマンの血を残しつつ、より一歩進化した洗練を、ワーグナーの世界にもたらしたと言えるでしょう。
これだけでもクラウスがシュトラウスのスペシャリストだけではなかった証ですが、それだけにもっと長生きしていればとの思いが募ります。

クナはワーグナーのオペラにおいて、他の指揮者の追随を許さない名演奏の数々を成し遂げたのは誰もが認めるところでしょう。
もっとも、クナのワーグナーのオペラの録音は、いずれも音質的に恵まれているとは到底言い難いところであり、それが大きなハンディとなっているのですが、ただ1つだけ音質面においても問題がない録音が1962年のパイロイト音楽祭における『パルジファル』です。
クナによる同曲の録音は、1962年の前後の年代のものが多数発売されていますが、音質面を含めて総合的に考慮すれば、1962年盤の優位性はいささかも揺るぎがないものと考えます。

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Profile

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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