2011年04月23日

フルトヴェングラーの「リング」(1950年ミラノ・スカラ座におけるライヴ)


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



第2次大戦後で最も傑出し、歴史的名盤となったフルトヴェングラーによる『指環』全曲盤。

1950年3月2日から4月2日までミラノ・スカラ座で行なわれた歴史的な上演の実況録音盤である。

1953年秋にローマのスタジオで録音した『指環』に比べても、いっそうフルトヴェングラー色が濃いワーグナーになっている。

このスカラ座の演奏には、生き生きとみなぎる劇的な力と雄弁さがあり、最初から最後まで一瞬の弛緩もなしに持続する強い緊張がある。

スカラ座盤の方がフルトヴェングラーの体臭がより強く表れているが、ローマ盤よりも解釈が徹底しており、存在価値があるように思われる。

たとえば『ワルキューレ』第1幕の、甘すぎるくらい艶のあるヴァイオリンの歌、幕切れの部分の猛烈なアッチェレランド、第3幕の「ヴォータンの別れ」における流れの緊迫感と勁い意志の力などは、もちろん行きすぎではあるが、フルトヴェングラーならではの表現ともいえよう。

『神々のたそがれ』における「ラインへの旅」もテンポの非常に速い勇み立った指揮ぶりで、前へ前へと進む若々しいリズムが爽快だが、かなり独特なフルトヴェングラー調のワーグナーであり、「葬送行進曲」のヒステリックなくらい突撃的な演奏についても同様なことがいえる。

印象に残ったのは『ジークフリート』第3幕の愛の二重唱で、フラグスタートのブリュンヒルデとスヴァンホルムのジークフリートという戦後最高のコンビがクライマックスを築き、ここのオーケストラ伴奏もさすがに意味深く、雄弁であった。

音の状態も予想以上によく、かけがえのないのない記録だ。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 15:10コメント(0)ワーグナー | フルトヴェングラー 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ