2011年04月14日
ワルター&ニューヨーク・フィルのブラームス:交響曲第2番
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このブラームスの交響曲第2番にも、自分の好んでいるものがたくさんある。
ザンデルリンク(新盤)、モントゥー(ロンドン響)、チェリビダッケ(EMI)、シューリヒト(ウィーン・フィル)、ほかにもムラヴィンスキー、クナッパーツブッシュ、フルトヴェングラーなども。
しかし、以前全集で紹介しているので少し悩んだが、この曲の最高の名演奏として、ワルターのニューヨーク・フィルとの録音を推薦する。
それは、この曲にはいつも皮肉や毒舌しか口から出てこないブラームスと違って、終始機嫌が良く、朗らかな姿が映し出されているからで、それにぴったりと合っているのが、このワルター、ニューヨーク・フィル盤だったのである。
ワルターの指揮は燃えるような情熱でオーケストラを引っ張っているが、オーケストラ側は引っ張られているというよりも、ワルターの音楽を完全に自分たちの響きとして消化吸収し、それを思い切り発散している。
これは指揮者とオーケストラの、ある意味では理想的な形であろう。
それに、オーケストラ全体の明るめの色調もこの曲にはふさわしい。
それにしても凄いのは第4楽章だ。
恐ろしいくらいの超スピードなのだが、フルトヴェングラーやミュンシュのような暑苦しさや危険なスリルというものはなく、ひたすら爽快である。
このときワルターは77歳だったが、、それを考慮すると信じがたい若々しさである。
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コメント一覧
1. Posted by えいねん 2011年04月17日 18:44

2. Posted by 和田 2011年04月17日 20:22
えいねんさん、コメントありがとうございます。
お褒めに与かって光栄です。
これからもよろしくお願いします。
お褒めに与かって光栄です。
これからもよろしくお願いします。
3. Posted by 小島晶二 2020年12月06日 09:27

4. Posted by 和田 2020年12月06日 12:30
モントゥー盤はもうひとつピンときません。テンポがわずかに速すぎるのか、オーケストラの響きに含みがないのか、どうも判然としません。そこで定評のあるシューリヒト/ウィーン・フィル盤、ワルター/ニューヨーク・フィル盤を再度熟聴してみました。ともに1953年のモノーラル録音なのが玉に瑕とはいえ、シューリヒト盤は、あるときは光彩陸離、あるとき神韻飄々、まことにもって変幻多彩です。緩急自在にして感興おもむくままの棒にウィーン・フィルも乗りに乗り、濃厚なロマンの世界を堪能させます。これに比べると、モントゥーは好々爺の演奏で、テンポの動きも即興の妙というより予定調和的で、シューリヒトの名人芸にあらためて感服しました。ワルター/ニューヨーク・フィル盤もきわめてロマンティックな演奏ですが、相手がニューヨーク・フィルということもあって終楽章の昂揚など確かにご指摘のようにかなりヒステリックにきこえますね。なお、ステレオ盤では夕映えの味を感じさせるザンデルリンク/ベルリン響盤が一頭地抜いています。もっとも私が愛してやまないのはジュリーニ/ウィーン・フィル盤ですが。