2011年04月25日

カラヤンのブラームス:ドイツ・レクイエム(1947年盤)


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カラヤンはどういうわけかこの曲をよほど気に入っていらしく、モノーラル時代からデジタル時代まで、DVDも加えれば7種類も録音を残している。

これは尋常な数ではない。

換言すれば、ここから彼の「魂」の成長ないし変化の軌跡をたどることができる。

とは言うものの、最初の1947年の録音がダントツにすぐれており、他のすべての指揮者の録音を含め、その頂点に立つ演奏でもある。

戦後やっと2年たっての演奏で、彼がまだナチの後遺症を引きずっていた時期にあたる。

そのせいか、このドイツ・レクイエムを通して自己の魂のありようを検証しようとする、きびしい自己省察が聴きとれる。

当時のカラヤンに戦争への深刻な反省と鎮魂の気持ちがあったのだろう。

この録音は奥行きの深いひびきに満ち、死と向き合い、生の意味を問うきびしい精神性をベースに、死者に思いを馳せる敬虔な祈りとやさしい慰撫をひびかせている。

その展開が自然でスケールが大きく、しかも全体のバランスは申し分ない。

謙虚でありながら、きわめて気高い姿勢に貫かれ、入魂の業を示し、それは独唱・合唱にも感染している。

合唱が充実していて圧倒的な感銘を与え、ホッターはこの曲にびったり合い真に感動的だし、シュヴァルツコップのやさしい祈りも身にしみる。

その後この精神の気高さはどこへ行ったのか。

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classicalmusic at 18:38コメント(4)ブラームス | カラヤン 

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2020年12月17日 09:39
ドイツレクイエムは私も大好きな楽曲ですが,残念ながらカラヤンの47年盤は未聴。LP期の76年盤(録音テープ)とCDになってからのバレンボイムの新盤を持っています。何れも秀演ですが,ホッターとシュヴァルツコップの共演となるとどうしても聞きたくなりますね。本盤はモノラルにしては録音良好と聞いています。あと同じモノラルですが,ワルター/NYフィルの荘厳な演奏も忘れられません。
2. Posted by 和田   2020年12月17日 11:18
カラヤンはこの曲とよほど相性がよいのか、残されたいずれもが名演です。この最初の録音は合唱が圧倒的です。スケールが大きく深遠で、厳しさと慰めの融け合いが抜群です。ホッターが感動的で、シュヴァルツコップの祈りも心にしみます。是非ご一聴ください。
余談ですが、モーツァルトのピアノ協奏曲第17番で、カサドシュ&セルを久しぶりに取り出して聴きました。ロココ風の珠を転がすようなカサドシュのピアノと厳格なセルの指揮が融合した類稀なる名演でした。
3. Posted by 小島晶二   2020年12月17日 20:27
追伸。オペラでもそうですが,カラヤンはソロ歌手を選ぶ達人ですね。メンバーをみただけで唸ってしまいます。余談ですが,和田さんもモーツァルトのピアノ協奏曲第17番にはまってしまったみたいですね。モーツァルトのピアノ協奏曲は傑作揃いですが,中でも17, 18, 22, 23そして27に特に惹かれます。カサドシュ&セルは21と26が優れていると思います。ピリスの17番も秀演ですが,カップリングの21番は嫌いなので余り聞きません。
4. Posted by 和田   2020年12月17日 21:47
カラヤンのオペラにおける歌手の選び方はちょっと独特かなと思わせる点はありますが、ほとんどの公演や録音を成功に導いているのは流石だなと思います。
モーツァルトのピアノ協奏曲では個人的には第24番が最高傑作と思っていて、ハスキルが死の直前にマルケヴィチと組んだデモーニッシュな演奏を聴いて以来、虜となっています。特に第3楽章の変奏曲の鬼気迫る弾きぶりは筆舌に尽くしがたい感動を覚えます。
後、小島さんが挙げられたナンバー以外では第15番に惹かれますね。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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