2011年04月27日
カラヤンのオッフェンバック:序曲集
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どの曲もカラヤン臭の強い表現だが、オッフェンバックの音楽のツボをきちんと押さえた演奏だ。
その精妙な設計力と、旋律の歌わせ方とリズム処理のうまさはカラヤンならではのもので惚れ惚れとしてしまう。
曲目としては玉石混交で、音楽として必ずしも品位の高いものとは言い難いところがあるにもかかわらず、カラヤンは適度の品位とドラマティックなセンスをもって、ベルリン・フィルの豊麗な機能と共に楽しく聴かせてくれる。
こうした曲を指揮させたら、カラヤンの右に出るものはいない。
「天国と地獄」など実に堂に入ったもので、中間部あたりの音楽の作り方はまさに入神の棒さばきだ。
「美しいエレーヌ」もよく練り上げられた演奏。
その他の曲も実に丁寧な仕上げぶりで、ベートーヴェンやブルックナーなどの大曲と真剣に取り組む時と、このような曲をとりあげる時のどちらも、持ち前の巧妙な語り口で感動的に演奏するところはいかにもカラヤンらしい。
どのような小曲でもカラヤンは丁寧に音楽を磨きあげ、芸術的な高みにまで仕上げる達人であった。
ここに収められた6曲のいずれもが、カラヤン流の味つけと類稀な描写力で磨かれた音楽たちである。
家庭あるいは学校教材用として格好のものだろう。
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