2011年05月29日

デュメイ&ピリスのフランク&ドビュッシー:ヴァイオリン・ソナタ ほか


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フランク、ドビュッシー、ラヴェルのヴァイオリンとピアノのための名曲が収録されている。

フランクのソナタは作品がもつ多面的な魅力を余すところなく表現し尽くした名演だ。

これほど自由闊達でありながら、音楽の構成をしっかりと描き切った演奏は滅多にない。

あふれるようなファンタジーと奥行きの深い精神や熱い心を感じさせるフランクである。

数あるフランクの演奏のなかでも、最も豊かなポエジーを湛えた演奏で、ピリスの詩的雰囲気に満ちたピアノの響きに、デュメイの繊細さと力強さを併せ持つヴァイオリンが自在に絡む様は息をのむほどに美しい。

デュメイのしたたるような美しい音色にピリスのクリスタルの輝きを放つピアノが絶妙の対比を形成するとともに、高次元でひとつの統一された世界を実現している。

実に温かく透明な響きと、ときに大胆、ときに繊細な表情に満たされたピリスの含蓄豊かなピアノに包まれるようにして、デュメイも歌と情熱にあふれる演奏を心ゆくまで展開する。

それは、ヨーロッパの諸文化を統合したようなフランクの音楽にぴったりだ。

各楽章における激しく燃え上がる情念の表出も見事だ。

ドビュッシー、ラヴェルの純フランス的作品では、2人はより打ち解けた気分のなか緩急自在の表現によって聴き手を彼らのペースにひき入れる。

これほどの息の合う、また求める方向がぴったり合うアンサンブルがあろうかと思うほどの緻密で音楽性豊かな演奏を繰り広げてきたふたりの、これまた充実した内容を持つ快演である。

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classicalmusic at 06:34コメント(2)フランク | ドビュッシー 

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2021年01月21日 09:26
5 本曲は数あるヴァイオリンソナタの中でも, フランクの全ての作品の中でも傑作中の傑作だと思います。やさしさと厳しさを一体化したデュメイのヴァイオリンの何と見事なことか。音楽の方向性が一致しているので,ピリスのピアノはデュメイのヴァイオリンをしっかりサポートして付いています。私はこの盤が有れば後はいらない位好きな一枚です。デュメイはベルギー派グリュミオーの弟子なので,グリュミオーが得意としたモーツァルトのヴァイオリンソナタも素晴らしく,ピリスとの息もピッタリですね。
2. Posted by 和田   2021年01月21日 10:27
仰る通り至高の超名演と高く評価したいですね。デュメイのヴァイオリン演奏は超個性的です。持ち前の超絶的な技巧をベースに、緩急自在のテンポ設定、思い切った強弱の変化、心を込め抜いた節回しや時として若干のアッチェレランドなどを交えつつ、楽曲の細部に至るまで彫琢の限りを尽くした演奏を展開しており、その情感豊かで伸びやかな表現は自由奔放で、なおかつ即興的と言ってもいいくらいのものです。楽曲のトゥッティに向けて畳み掛けていくような気迫や生命力にも申し分のないような力強さが漲っており、かかる強靭さや繊細な抒情に至るまで、表現力の幅は桁外れに広いです。また、各フレーズに込められたフランス風のエスプリ漂う美しい情感は、いかにもフランス人ヴァイオリニストならでは瀟洒な味わいに満ち溢れており、デュメイの自由奔放とも言うべき即興的な超個性的演奏に、気品と格調の高さを付加しているのを忘れてはならないでしょう。そして、このようなデュメイの個性的なヴァイオリン演奏をうまく下支えしているのがピリスのピアノ演奏です。ピリスのアプローチは、各楽曲のフランス風の詩情に満ち溢れた旋律の数々を、瑞々しささえ感じさせるような透明感溢れるタッチで美しく描き出していくというものです。その演奏は純真無垢とさえ言えるものであり、世俗の穢れなどはいささかも感じさせず、あたかも純白のキャンバスに水彩画を描いていくような趣きさえ感じさせると言えるでしょう。もちろん、柔和な表情を見せるのみならず、重厚な強靭さにおいてもいささかも不足はなく、いい意味での剛柔バランスのとれた名演奏を行っていると評価したいと考えます。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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