2007年12月26日

カラヤンの「ばらの騎士」(DVD)


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ザルツブルクを支配したカラヤンが、伝説になるべくしてなったのが、この《ばらの騎士》だった。

舞台は映画化され、その映画は世界中で上映された。日本でも。

いまなら当然だが、1960年代はそうではなかった。実際の舞台を収録したライヴ、というより、夢の彼方の映画だった。

だが、伝説の名舞台も、さすがに影が薄くなっている。絶え間なく時は流れて50年経った。元帥夫人の老いを、誰も止めようがない。

50年という歳月は、《ばらの騎士》というオペラにとって、決して短い歳月ではなかった。

いまなお、「シュヴァルツコップの元帥夫人」の神話は生きているけれど、シュヴァルツコップ的な歌唱はもう過去のものとなりかけている。

《ばらの騎士》というオペラも、コメディにしては涙の量が多いものに変わってきている。

残された映像や録音によって、時の変化がまざまざとうかがえる。第1幕の幕切れで元帥夫人が見る鏡のように……。

「時」が《ばらの騎士》の主役になったのも、初めはシュヴァルツコップの元帥夫人だったのかもしれない。

映画で知る限り、まだこの上演で元帥夫人は、年齢や色香の衰えを悲しみ、受け入れている。

でもその深いため息に、過ぎゆく時を前にした人間の悲しみへと昇華する兆しを、私たちは聴きとることができる。

1960年の美しい《ばらの騎士》は、コメディーであり、ドイツ的歌唱によって与えられていることによって、過去に属していた。

しかし、同時にこの《ばらの騎士》は、未来でもあったのだ。

「時」のなんという不思議! そして時のオペラ《ばらの騎士》の、なんという不思議!

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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