2011年05月30日
クリュイタンスのオッフェンバック:ホフマン物語
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クリュイタンス盤は、ゲッダ、ダンジェロ、シュヴァルツコップ、デ=ロス・アンヘレス、ロンドンなどの名歌手たちの持ち味を活かした大時代的、幻想的ロマンを感じさせる名盤である。
クリュイタンスは、この大時代的なシューダン版を用いながらも、少しも鈍重にも冗長にも陥ることなく、全てほれぼれとするばかりの美しく洒落た音楽を生み出している。
そのギャラントな味わいと、洗練された美感は、CDの鮮明な音の中に甦っている。
この成功は一にも二にもクリュイタンスの精妙をきわめた指揮の功績である。
彼の洗練された感覚と素晴らしい劇的な表情が、このオペラの逸楽ムードと美を余すところなくとらえているばかりでなく、作品により大きな風格を与え、オッフェンバックの音楽の脆弱ささえ救っているのは驚くばかりである。
クリュイタンス盤の描き出す夜は官能的で暖かく、怪奇性は減退している。
そのため全体は饗宴のような豪華絢爛とした夜の雰囲気に包まれている。
3人の恋人がそれぞれ声質の異なった歌手に割りふられていることもそれにあずかっていよう。
豪華なキャスティングも素晴らしく、ゲッダのみずみずしいホフマンを始め、各歌手の持ち味も十分に生かされている。
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