2011年06月14日

フルトヴェングラー&ベルリン・フィルのブルックナー:交響曲第7番(1949年ライヴ)


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1949年、ベルリンにおけるライヴ録音なので、けっして音の状態はよいとはいえないが、生前、ブルックナー協会の会長をつとめていたフルトヴェングラーの、ブルックナーの音楽に対する傾倒の深さを物語るかのような、雄渾な演奏で、その彫りの深い、雄大な表現には圧倒されてしまう。

フルトヴェングラーの巨大な個性によって大きく包みこまれたブルックナー音楽のスケールとロマン。

全容から立ちのぼってくる言い尽くせぬ香気には何者も抗えないようなところがある。

フルトヴェングラーの手にかかるとブルックナー作品はにわかに神秘的気配を強め、神々しくなる。

素朴な味わいや木訥な語り口に思えていた特質がその性格を一変させ、深層心理に肉薄するメスとなって機能しはじめ、聴き手に迫るのである。

一貫してメロディ・ラインを重視し、作品の無限旋律の美しさを見事に歌いきる。

旋律的な魅力によって曲の壮大な美しさを肌で感じることができる演奏だ。

第1・2楽章の無時間的な広大さなど、ほとんど魔力的な世界。

フルトヴェングラーは淡々と、しかもよく歌い切っていて、弦の美しい第2楽章ひとつとってもツボをしっかりとつかんでいることがわかる。

この指揮者の深遠でしっとりとしたロマンティシズムが打ち出された演奏であり、官能的かつ叙情的な誘導が最大の魅力となっているが、その中でとくに第2楽章、クライマックスへの織りなしは圧倒的な効果を放っている。

また、第1楽章と終楽章におけるテンポの変化は、この作品の情緒を深くつかんでいればこそとれた手段で、フルトヴェングラーの芸術に直に触れる思いがする。

美しさを超えた第2楽章を感動の核としながらも、この交響曲の全体像が怒濤となって聴き手を襲う演奏は他に例がなく、怖くなるようなフルトヴェングラーの指揮芸術の奥義を堪能させる。

かつてこの演奏によってブルックナー洗礼を受けた諸氏も少なくあるまい。

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classicalmusic at 20:33コメント(2)トラックバック(0)ブルックナー | フルトヴェングラー 

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コメント一覧

1. Posted by 作太朗   2011年06月27日 16:32
5 ありがとうございます。なんとか探してみたいと思います。

遂に来月「現代のベートーヴェン佐村河内守」(米TIME誌)の交響曲第一番《HIROSHIMA》81分が発売ですね。
僕は現代のブルックナーと思っていますが。


いろんなブルを聴いてみたいです。
2. Posted by 和田   2011年06月27日 21:12
色んなブルックナーを聴いてみて下さい。

宇野功芳氏のブルックナー論などにあまり片寄らないようにしましょう。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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