2008年02月19日

カラス&ギオーネの「椿姫」


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伝説的名演とされるカラス絶品のヴィオレッタは不幸にも、完成の域に遠い最初期の放送録音とプライヴェートによる録音しかない。

レコード会社が録音するタイミングを逸したためもあって、カラスの《椿姫》はCD時代になっていくつものライヴ録音が発売されたのは、それぞれ演奏と音質が一長一短のためだろう。

極端な言い方をすれば、どれをとってもこの不世出のソプラノの役づくりのうまさを味わうことができる。

音質もよく若いカラスの声の威力が最もよくわかるのは、フォニト・チェトラ盤だが、共演者と指揮に不満が残り、演奏だけならディ・ステファノ、バスティアニーニと共演したジュリーニ指揮の1955年のスカラ座でのライヴ録音がベストだろう。

このギオーネ盤はその3年後、1958年のリスボン・サン・カルロ歌劇場でのライヴ録音で、比較的音の状態は良好で、声と管弦楽のバランスもまずまずだし、貴重な演奏の記録としての価値は充分にある。

カラスの声は絶頂期で、しかもヴィオレッタを歌った最後の年となった。

ここで示されるのは感情の起伏の激しい、人生への愛着と不安に揺れ動く一人の女の叫びであり、愛らしさやコケットとは無縁のヴィオレッタだ。

カラスの声は文字どおりトップ・コンディションで、どの音域も透明で自然で伸びやかに響く。

ことに第2幕での苦悩に満ちた歌と、幕切れで息を引きとる寸前の不思議な恍惚の鬼気迫るばかりの素晴らしさは筆舌につくしがたい。

また当時無名に近い新人のクラウスが、カラスの相手役を努めているのも興味深い。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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