2011年06月12日

バックハウス&ベームのブラームス:ピアノ協奏曲第1番/第2番


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バックハウスについては、ベートーヴェンとともにブラームスがよく語られるが、それもまた、たんなる規範といった次元をこえた超然たる音楽の世界を展開していた。

そのブラームスのピアノ協奏曲については、彼は、どちらかといえば第2番の方を好んだのかもしれない。

それには4回の録音があるからだが、第1番に関しては、ステレオ時代のレコーディングがまったくなく、来日の前年、1953年にベーム=ウィーン・フィルと録音されたこのモノーラル盤が貴重な存在をなしている。

バックハウスとベームは表面的な美しさには目もくれず、素朴さを基調としながら、魂がそのまま語りかけるような意味深い名演を行っている。

あらゆる音を同等に響かせて分厚い立派さを創造するバックハウス、熱っぽさに武骨な憧れを加味したベーム、と本当に素晴らしい演奏だ。

当然、条件としては最上とはいえないが、バックハウスとベームとの間にあるスタイルへの自然の合意が、密度の高いブラームス演奏の一つの典型を生み出している。

ドイツ古典派とロマン派のピアノ曲、とくにスケールの大きな作品の演奏となると、バックハウスにかなうものはいない。

とくにベートーヴェンやブラームスのピアノ協奏曲は彼の独壇場といっても過言ではない。

しかもブラームスの第2番は彼のオハコであり、他の追随を許さない。

この曲をフィジカルに熟知しているウィーン・フィル、その構成感に徹底的に通じたベーム、そしてその両者を身につけたバックハウスの間には一分の隙もなく、しかも融通無碍に呼吸し合い、黄金の三位一体を実現している。

50年もののブランデーの芳醇な味わいそのもの。

そのような自然でまろやかな成熟感に富む演奏は、このところとんと聴かれなくなってしまった。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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