2008年01月07日

オイストラフ&セルのブラームス:ヴァイオリン協奏曲


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セルとの1969年盤は、オイストラフ全4回の同曲録音中最後のものであり、これに9年ほど先立つクレンペラーとの共演盤に優るとも劣らぬ見事な出来を示す。

指揮者との息の合い方、曲全体のまとまり、音楽構築の隙のなさ等を考え合わせると、やはり当盤が一層充実した仕上がりのように思える。

オイストラフならではの蠱惑的な美音を駆使し、人の心を捉えずにはおかないカンタービレと大家の安定感をもったブラームスだ。

ここでのオイストラフの円熟は驚くべきもので、くだんの艶やかな美音と大らかな曲把握が、まさに豊饒きわまりないブラームスの世界を生み出している。

音色もふくよかで温かく、旋律の歌いまわしなども大柄で深々としたロマン性に溢れている。

オイストラフはこの曲の壮麗な曲想とスケールの大きい造りを、悠揚迫らぬ堂々たる演奏で骨太に描き出している。

わけても彼のカンタービレは無類。ブラームスのロマン派作曲家たる所以を改めて実感させる名演といえよう。

しかし、そうした大柄で温かい人間味が楽天につながらず、きりりと締まった音楽の像を結んでいる。

それがときに底知れぬ魂を実感させ、さらには胸に熱いものをこみあげさせもする。

ずっしりとした存在感のある演奏であり、加えて合わせものの名手、セルとの呼吸にも一分の隙も感じられない。

セルのサポートも完全無欠に近く、すこぶる高い凝集力と精緻さによってオイストラフのソロを完璧に支えている。

オーケストラもヴォルテージが高く、ヴァイオリン好きのファンには必聴の名盤だ。

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classicalmusic at 18:36コメント(0)トラックバック(0)オイストラフ | セル 

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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