2013年10月18日

フルトヴェングラーのチャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」(1951年カイロでのライヴ)


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フルトヴェングラーの「悲愴」のライヴとしては唯一のもので、録音の差もあるが、大戦前のSP録音とは迫力の点で格段の差がある。

演奏の総合点も良く、フルトヴェングラーの「悲愴」としてはこのほうを選ぶべきであろう。

フルトヴェングラーの壮年期の演奏に近い個性的な表現で、スケールも大きい。

最近の演奏様式には見られないロマン的なチャイコフスキーだが、音楽は意味深く、十分説得力がある。

全体に暗くユニークな演奏で、第1楽章の展開部や第3楽章など、ライヴならではの劇的迫力が示されている。

とくに第1楽章のクライマックスの高揚は筆舌につくしがたい。

ティンパニと金管の咆哮の中に全宇宙が崩壊する。

終楽章の情緒豊かな振幅の大きい表現も、この指揮者ならではのロマン性を感じさせる。

チャイコフスキー特有のメランコリーよりもむしろ不健康な哀愁が全曲をふさわしくしめくくる。

フルトヴェングラーはほとんど病的なチャイコフスキーの抑圧感や心理のひだに深く分け入っており、それを当時の神経質な演奏様式で表現している。

そこには人間的ななぐさめと絶望的な雰囲気が交錯しており、これほど深刻な「悲愴」の演奏はほかにない。

それだけに作品の本質に触れる凄さがある。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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