2011年06月26日

イーヴォ・ポゴレリチについて


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世界の音楽コンクールは様々なドラマを生み出す舞台でもある。

優勝者に栄光の座が用意されているのは当然としても、ほんのまれには「優勝しなかった」が故に思いがけないような脚光をあびるようになる者もいないわけではない。

ピアニストのポゴレリチは、そのような存在のひとりである。

1958年ベオグラードに生まれた彼は、22歳の折、ショパン・コンクールの予選で落選してしまった。

ところが、そのときの審査員のひとりであったアルゲリッチが、予選の審査に抗議して審査員を辞任するという出来事があったため、逆にポゴレリチの名前が大きくクローズアップされる結果となっていったのである。

それ以降、彼はどこかスキャンダラスで、反逆的なイメージをただよわせるようになっていく。

彼が「衝撃的なデビュー」をしてから30年以上たった今日においても、そのイメージは本質的にはあまり変化していないといえよう。

各種ディスクに、また演奏会にきくポゴレリチの演奏は、じつに大胆不敵な性格だ。

たくましい打鍵、思いきったダイナミクス、思いがけないような濃厚な表情づけなどによって、曲想の奥深くへと、グイグイと突き進んでいく。

その進行のしかたは、ときにスリリングでさえある。

50歳代に入った彼が、今後、これまでの大胆不敵さを堅持しながら、どのような成熟を示していくのか、大いに注目していきたいところだ。

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