2011年07月06日
ムラヴィンスキー&レニングラード・フィルのベートーヴェン:交響曲第4番/ブラームス:交響曲第4番
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1973年4月28日 レニングラード・フィルハーモニー 大ホールにおける、伝説の来日直前の演奏。
ムラヴィンスキーはメンゲルベルクのように主観的にスコアを読み、メンゲルベルクのように音楽を解体してしまう。
さて、それを再構成するとき、メンゲルベルクはやはり主観的なのに、ムラヴィンスキーはストレートな客観性を装う。
その手腕はまさに天才といってよいが、それでもシューベルトやチャイコフスキーにははみ出すものがあり、それが一つの魅力にもなっている。
ところが、このベートーヴェンの「4番」だけは違う。
すべてが透徹し切っており、ストレートであり、即物的であり、抽象的であり、主観の残滓はどこを探しても見られない。
にもかかわらず、このハイ・クラスの芸術性は古今東西、天下一品だ。
「ブラ4」はあらゆる意味でムラヴィンスキー的な表現である。
響きの美しさで、雰囲気的に流れやすいこの作品を、リアリスティックな音の雄大な建造物にしているのが素晴らしく、独特の個性的な解釈で貫かれている。
しかも強壮で格調高い。
終楽章では劇性と古典性がギリギリのところでバランスをとっているような表現をつくっているのが興味深い。
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コメント一覧
1. Posted by サラヤカナアー 2011年07月18日 13:50

YouTubeでみて、とてつもない作曲家の登場に鳥肌が立ちました。
81分の超大作に胸が踊ります。
2. Posted by 和田 2011年07月18日 15:45
私もできるだけ早く入手して聴いてみたいものです。