2011年07月19日

シューリヒト&ウィーン・フィルのブルックナー:交響曲第8番(1963年ライヴ)


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第8番の名演として古来有名なのがクナッパーツブッシュ盤とシューリヒト盤。

これはその名高きスタジオ盤の直前のライヴで、スタジオ盤の方はいささか枯れた感じの名演だったが さすがシューリヒト、ライヴの迫力がやはり本当であった。

録音もオケも一流で、表現にも豊かな美しさにあふれており、部分的な閃きの鋭さも見事、寂しい瞑想や内省の深さ、清らかなデリカシーと厳しい緊張感の対比がすばらしい。

クナッパーツブッシュの聴きどころが壮絶なまでの圧倒的フィナーレなら、このシューリヒト盤の聴きどころは宇宙を包容するような優しく巨大なアダージョ。

シューリヒトの柔らかな構築力と朗々たるウィーン・フィルのサウンドが見事に出会って、なにか人類そのものを語っているかのような壮大で神聖な音楽が立ち現れる。

この演奏を聴いていると、ブルックナーの悠々たる時間感覚の中で鳴り渡る壮麗な協和音は、ウィーン・フィルという楽器でないと鳴らしきれないのではないかという気さえしてくる。

基本的にノヴァーク版第2稿だが、ハースの読みを取り入れている。

コンパクトな設計に少しでも重心を与えようとしたかのような、重々しさを強調した第1楽章と、比較的速めのテンポ設定による第3楽章がすばらしい。

速いテンポのスケルツォも抉りが効いている。

対位法書法への対処はこの演奏でも見事で、シューリヒトはテンポをあまり動かさず、安定した流れの上でブルックナーの幅広い旋律を表情豊かに歌わせる。

第3楽章はその最もよい例である。

このコンビによる第9番も、究極の演奏とでも言うべき名盤だ。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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