2011年07月29日

シューリヒト&北ドイツ放送響のブルックナー:交響曲第9番(1960年ライヴ)


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



シューリヒトの演奏がライヴとスタジオ録音で、別人のように異なる場合があるのは知る人ぞ知るところだが、珍しくハンブルクの北ドイツ放送交響楽団に客演したこのブルックナーは、この指揮者のライヴのなかでも燃焼度の高い演奏である。

淡々とした中にも芯のしっかりした力強さと一種独特の寂寥感が漂う名演だ。

シューリヒトの表現は、カラヤンやジュリーニの演奏と比べると響きそのものは決して厚くはないが迫力がある。

また、淡々としたストレートさの中に、懐の深い絶妙のニュアンスと豊かな深い味わいを出してくるのは独自の魅力がある。

弦のボーイングにも工夫の跡が聴かれるアクセントで、要所をピタリと止めて輪郭をくっきりさせながら上り詰める自然な高揚感と、鳴り切っても細部が明瞭で濁りがない音は、シューリヒトならではのもの。

堂々とした音楽の運びに貫かれた名演だ。

スタジオ録音には感じられない凄みを加え、とくに第1楽章には数々の新発見がある。

何も特別なことはしていないのに、初めて耳にするような音楽が頻出するのに驚かされる。

老匠のスコアの読みはかくも鋭く、かくも新鮮なのだ。

アダージョでもシューリヒトは聴く者の魂を激しくゆさぶる。

それはすなわち作曲者の力なのだが、ここまで音化し切ったのは指揮者の棒なのである。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 01:09コメント(0)トラックバック(0)ブルックナー | シューリヒト 

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ