2011年08月28日

シュムスキーのバッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ


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名教師シュムスキーによるものは、解釈の正統性やバランスの良さ等で、ヴァイオリン学習者にも安心して推薦できる名盤。

これは言葉のもっともよい意味での「模範演奏」といえるもの。

たとえば〈シャコンヌ〉。ヨーロッパで19世紀以来培われてきた「伝統的」な演奏法のエッセンスがこのなかに結実している。

シュムスキーが奏でるストラディヴァリ(1715年製の「エクス=ピエール・ロード」)の瑞々しい響きは実に豊かだ。

そしてその美しい響きが織り成すバッハの音楽が、いかに若々しく精神的に充実していることか。

彼の年季の入ったテクニックは見事で、いかなるパッセージも苦もなく弾き進む。

しかも、そこにはいわゆる難曲を克服するといった観はみじんもない。

聴き手のイマジネーションを大きくふくらませてくれる、スケールの大きなバッハだ。

ミルシテインのバッハを大理石の彫像とするなら、シュムスキーの演奏は木彫りのイエス像である。

前者の音はどこまでも磨き抜かれ、ボウイングに一切の淀みはなく、造型は限りなく気高い。

一方、後者は、ノミの一打ち一打ちに「祈り」が深く刻まれた音。

鮮やかな刃跡の何という力強さ、自在さ。

瞼を閉じて聴こえてくるは、百万会衆の祈りの歌。

これぞ、名匠中の名匠の技だ。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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