2011年09月04日

マタチッチ&N響のブルックナー:交響曲第8番/ベートーヴェン:交響曲第2番、第7番


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1984年3月は、NHK交響楽団名誉指揮者ロヴロ・フォン・マタチッチ最後の来日公演であったが、このときの公演は未だに伝説的な名演として語り継がれている。

それほどの名演であったので、大いに待望されたCD化であったが、いざリリースされてみると評判が芳しくない。

マタチッチから放たれた目に見えない強靭なエネルギーがマイクに入らないのはある程度仕方のないことだが、それにしてもCD化された音質があまりにも貧しかったのである。

演奏の良さよりも、オーケストラの荒さばかりが耳についてしまうのだった。

しかし今回マスタリングの工夫で、この公演が再びXRCDとして蘇った。

いざ再生して至福に酔った。

ブルックナーは、まさに神の存在さえ俄かに信じざるを得ないほどの驚天動地の名演であり、これを超える感動は未だに味わったことがない。

マタチッチによる演奏は極めて個性的な表情で、音楽の流れが当世風になめらかでなくごつごつしている。

そこにスラヴ風ともいうべきトゥッティの強調が加わり、リズムも鋭い。

したがって表現は劇性と集中力が強く、独特のくせはあるが、熱っぽい説得力をもって迫ってくる。

このときマタチッチから放たれるオーラというか、エネルギーは並大抵ではなく、筆者は電気に打たれたように部屋で動けなくなってしまった。

特に第3楽章では、長大なゼクエンツが天へとつづく光の階段となって目の前に現れてくる。

そこでは確かに、天からの明るい光がマタチッチを照らしているかのようだった。

N響のメンバーも演奏中に涙が溢れて楽譜が見えなかった、と語ったと言われる。

とはいえ、筆者だけが感動していても仕方ない。もっと多くの方にこの感動を味わって頂きたいものである。

ベートーヴェンの2曲は違う演奏会での録音を1枚に収めたため、雰囲気が随分異なっている。

2曲のうちでは、第7番が秀演。テンポは相当速めだが、落ち着きのなさは感じさせず、かえって随所に解釈の新鮮さがある。

特に第2楽章アレグレットはかなり速めだが、このほうが原譜に忠実と思われる。

第2番第3楽章のトリオは、やや作為的な部分もあるが、そこにマタチッチの強い個性を感じる。

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classicalmusic at 18:52コメント(0)トラックバック(0)マタチッチ  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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