2011年08月23日

ヨッフム&ミュンヘン・フィルのブルックナー:交響曲第9番、ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲


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ブルックナーは、1983年7月20日、ヘルクレスザールに於けるライヴ録音。

マニアには広く知られたヨッフム/ミュンヘン・フィルの「ブル9」は、以前、海賊盤でリリースされた際にも評判となり、筆者も所有しているが、今回のバイエルン放送マスターによる音源は極上音質だ。

ヨッフム晩年とはいえ、枯れ切った味わいとは異なる、オケを叱咤激励する推進力に富んだ演奏であり、チェリビダッケが磨きはじめた輝かしい音色と妙技がマッチした非の打ち所のない演奏といえよう。

ともすれば作品全体への見通しを失いがちになってしまうこの交響曲の演奏の難しさの中で、ヨッフムはきわめてスケールの大きい立脚点に身を置いてすこぶるつきの充実感を示している。

雄渾さと緻密さがしっかりと噛み合い、そこに巨視的な把握が加わることで稀有なほどに振幅の大きい第9番の地平が描き出される。

作品特有の対位法的書法も実に定着度高く手中に収められており、この指揮者がとくにこの曲を得意にしていた事実を再認識させてくれる。

第9番については、シューリヒト&ウィーン・フィルに尽きるのであるが、このヨッフム盤は、各パートが克明に聴こえるのが大きな長所だ。

つまり、シューリヒト盤では弦に溶け込んで聴こえにくい木管のパッセージなど、ブルックナーの記したスコアを確認できることが実に愉しい。

演奏自体、金管群の充実した響きにより、聴き応え十分である。

ヨッフムは長いこと国際ブルックナー協会ドイツ支部の理事長を務めていた。

聴きはじめは何でもないようでいて、30分、40分と時間がたつにつれ聴き手は吸い込まれるように彼の音楽の中に包まれてゆく。

終わると、しばし呆然として我を忘れ、何物にも替え難い魂の安らぎを覚えるのだ。

カップリングのワーグナーもドラマティックな高揚を見せるファン待望の凄演である。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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