2011年09月27日

ヴァント&ミュンヘン・フィルのブルックナー:交響曲第8番、シューベルト:交響曲第8番『未完成』 


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2000年9月15日、ミュンヘン、ガスタイク(ブルックナー)、1999年9月28日、ミュンヘン、ガスタイク(シューベルト)に於けるライヴ録音。

『ブル8』、『未完成』とも、長年に渡ってチェリビダッケに鍛え抜かれたミュンヘン・フィルを指揮していることもあって、演奏全体に滑らかで繊細な美感が加わっていることが特徴。

特に2000年9月に収録されたブルックナーでは、これまで発売された他のオーケストラとの共演盤に較べて、艶の乗った響きの官能的なまでに美しい感触、多彩に変化する色彩の妙に驚かされる。

もちろん、ヴァントの持ち味である彫りの深い音楽造りは健在なのだが、そこに明るく柔軟な表情が加わることで、ベルリン・フィル盤や北ドイツ放送響盤などとは大きく異なる魅力を発散しているのである。

音質が良いせいか、ヴァントの演奏としては思いのほか木管楽器の主張が強いことも、演奏全体により多彩な表情を与えているようだ。

ヴァント自身もここではテンポの動きを幅広く取って、非常に息の長い旋律形成を試みており、それぞれのブロックの締め括りに置かれたパウゼが深い呼吸を印象付けている。

深く沈み込んでいくような美しさと、そそり立つ岩の壁を思わせる壮大な高揚とが交錯する終楽章は中でも素晴らしい出来映え。

滅多に聴くことのできない精彩にみちたブルックナーで、ライヴ特有の生命力と熱気が聴き手を説得せずにおかない。

最後の音が消えてから約10秒後、それまで圧倒されたようにかたずを飲んでいた会場が、やがて嵐のようなブラヴォーに包まれていく様子がそのまま収録されていることも印象的だ。

1999年に収録されたシューベルトの『未完成』も見事なもので、暗く厳しい悲劇性とはかない美しさが共存した深いロマンティシズム漂う仕上がりとなっている。

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classicalmusic at 18:36コメント(0)トラックバック(0)ブルックナー | ヴァント 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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