2022年03月27日

1864ー68年にかけて集中的に作曲されたブルックナーの宗教曲の最高傑作、ヨッフム&バイエルン放送響&合唱団のブルックナー:ミサ曲全集


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ブルックナーの作品は現在でこそさかんに取り上げられて演奏されているが、そうした傾向は比較的最近のことで、日本ばかりでなく国際的にも50年ほど前まではあまり取り上げられる機会は多くなかった。

そうした中にあってオイゲン・ヨッフムは、早くからブルックナーの作品を積極的に演奏していた指揮者の1人で、そのために国際ブルックナー協会からブルックナー・メダルを贈られている。

ヨッフムはブルックナーのミサ曲をはじめとする宗教音楽の多くを録音に残しており、そのいずれもが優れた演奏。

これらの声楽作品(合唱曲)は、ブルックナーの音楽をより良く理解するうえで欠かせないと思われるカトリシズムについて考えさせるだけでなく、交響曲への直接的な旋律の引用や雰囲気の再現といった観点からも非常に興味深いものとなっており、純粋に声楽作品として味わうだけでなく、交響曲と合わせて楽しめるのがポイントとなっている。

ミサ曲第1番の独唱では、エディット・マティス(S)、カール・リーダーブッシュ(B)、また第3番ではエルンスト・ヘフリガー(T)など当時の第一級の歌い手が登壇、メンバーの質の高さが第一に特筆されよう。 

ヨッフムの解釈は、おそらく敬虔なミサ曲を扱う配慮は忘れないながら、むしろポリフォニックな構築力をより強く感じさせる。

緊張感と迫力に富み作品に内在する熱く強いパッションを前面に押し出して聴き手を圧倒する。 

第2番に顕著だが、厳しい合唱の統率力ゆえか、混声が完全に融合しひとつの統一された「音の束」のように響いてくる。

その統一感が規律を旨とするミサ曲の緊張感を否応なく醸成する一方、管楽器のみの伴奏が効果的にこれと掛け合い、合唱の美しさとダイナミズムに見事なアクセントを付けている。

テ・デウムを別格とし、1864ー68年にかけて集中的に作曲されたブルックナーの宗教曲の最高傑作の3曲を続けて聴くと、これらの作品の音楽的な連続性にも思いはいたる。

宗教曲はいつも聴くわけではないが、ブルックナーを愛するリスナーにとって、ときに深夜、光も音量も落として、交響曲以外のもうひとつのブルックナーの世界に浸るも良し。

ヨッフム会心のこの名盤は、その際の最高の贈り物であり、交響曲以外の「もうひとつのブルックナーの世界」に浸るうえで必携の名盤と言えよう。

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classicalmusic at 19:30コメント(0)ブルックナー | ヨッフム 

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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