2011年09月25日
アンドレーエ&ウィーン響のブルックナー:交響曲全集(世界初の全集録音)
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幻のスイスの名匠フォルクマール・アンドレーエのブルックナー:交響曲全集。
かつてウィーン響90周年で『ロマンティック』が発売されブルックナーの名匠として突如知られるに至ったスイスの大指揮者フォルクマール・アンドレーエ(1879〜1962)。
アンドレーエはチューリヒ・トン・ハーレ管弦楽団の指揮者、チューリヒ音楽院の院長などをつとめ、作曲家としても知られた。
ブルックナーを得意とし、第4番や第9番のスイス初演を行っている。
現在活躍中のマルクは孫に当たる。
この巨匠を指揮台に迎え、1953年の1月から2月に掛けてウィーンに於けるロシア管轄の放送局であるRAVAG(アメリカ管轄はご存知の赤白赤放送)+ウィーン響による大プロジェクト『ブルックナー:交響曲全集』世界初録音セッションが行われた。
全ての曲が1枚のCDに収まっていることからもわかるように、キリリと引き締まった快活なテンポが採用され、初期交響曲などは猛スピードといった感じで、言うなればベートーヴェン風ブルックナー。
アンドレーエのブルックナー解釈は、派手な効果を狙ったり、大げさな感情移入を伴うものではなく、客観的にスコアを鳴らすことに主眼がある。
有名な『ロマンティック』でも、冒頭のホルンの第1主題の荒涼とした茫漠たる表現など、最初から聴く者の心を捉えて離さない。
そしてブルックナー解釈の最大の問題を提供するフィナーレは、淡々と歌わせながらも愛敬があり、音楽そのものに語らせるアンドレーエの客観的精神が素晴らしい成果を上げている。
凝りに凝ったアンドレーエ録音リスト付。ORF提供正規音源。音質も良好。
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