2011年10月17日

セル&シュターツカペレ・ドレスデンのブルックナー:交響曲第3番


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ジョージ・セルは、クリーヴランド管弦楽団の音楽監督としてアメリカへ移ってからも、ヨーロッパでの客演活動も盛んにおこなっていた。

ザルツブルク音楽祭には1949年以降たびたび参加、様々なオケと共演していた。

その中でも、当時の東ドイツを代表する名門オケ、シュターツカペレ・ドレスデンとの組み合わせは見逃せない。

ここでも、ライヴならではの熱気をはらんだ演奏を聴かせている。

シュターツカペレ・ドレスデンを指揮したザルツブルク音楽祭でのライヴだからというのではないだろうが、第1楽章冒頭から窺える非常に緊迫した音楽表情、そして圧倒的な高揚感は一聴に値する。

ブルックナーの音楽解釈の多様性の一面を示している。

表情が率直で明晰この上なく、弦の響きに意外なほどふくよかな美しさがあるのもよい。

なによりもオケの響きとアンサンブルが磨き抜かれ、中欧風の陰影の深い音楽を歌う。

しかも端正な表情の中に強い感興を注入し、堂々とした構築で長大な曲を綿密にまとめている。

シュターツカペレ・ドレスデンのアンサンブルがすぐれていることもあり、精細で雄大な表現である。

セルは細部にまで神経を行きわたらせ、デリケートに力を伸ばし、そして迫力をもって指揮している。

弦セクション、特にヴァイオリン群のきめこまかな美しさは、聴く者の心を打たずにはおかない。

これはセルの主張を貫きながら緻密で慎重に仕上げ、ブルックナーの本質を明らかにした表現である。

セルの鮮明で直截な表現が成功した一例である。

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classicalmusic at 22:35コメント(2)トラックバック(0)ブルックナー | セル 

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コメント一覧

1. Posted by Kasshini   2012年09月27日 09:06
初めまして、クラシックをこよなく愛する20代の者です。宜しくお願い致します。

セルのブルックナーは、8番だけ持っています。版は、ノーヴァク版第2稿と改鼠版の複合版です。
I=14'33" II=16'19" III=29'09" IV=22'00"という、
ことで、タイムは、両端が早め、スケルツォがやや遅め、アダージョがチェリビダッケ以外では最も遅めです。アダージョの澄み切った響きに圧倒されたことを覚えています。また各パートが等質性を持って鳴っていることに驚きました。カラヤンよりも個人的には色彩的に感じました。いつか聴く機会があれば、ご意見を聴きたいと思っています。
2. Posted by 和田   2012年09月27日 09:56
Kasshiniさん、コメントありがとうございます。
私もセルのブル8持ってます。
第3楽章はさながらガラス細工のように美しいですね。
とてもアメリカの弦楽器とは思えないほど抑制されていてデリケートなこと、さながら各要素が研ぎ澄まされたフランス料理の名品のごとしです。
このアダージョはテンポは遅いけれども、感情に溺れるわけではもちろんなく、ひたすら透き通った音響芸術に勤しんでいます。
第4楽章もとてもサラサラしていて、劇的な振幅でなく、細かい音の動きで聴かせるのがユニークです。
このフィナーレがモーツァルトのように聴こえるというのは空前絶後でしょう。
またのコメントお待ちしております。

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Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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