2012年05月16日

カイルベルト&ケルン放送響のブルックナー:交響曲第8番


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1966年11月4日、ケルン、フンクハウスでのライヴ録音。

衝撃の1枚。

『リング』の発掘・超名演で男上がりまくりのカイルベルトだが、この『ブル8』も一層彼の名誉に寄与する事間違いなしだ。

この演奏の表現力は誰が聴いても圧倒されるはず。

ハース版による演奏では、これが筆者にとって朝比奈(ラスト)、ヴァントとともにベスト3だ。

全体的に若干速めのテンポで、輪郭をくっきりととるような骨太の演奏。

基本的には作為的なところのない素朴な演奏スタイルなのだが、スケールの大きさは十分である。

ただしブルックナーの「ゆっくり休み休み逍遙する」演奏ではない。

アダージョ後半くらいから、ぐんぐんヒートアップ。

美しい楽想が泉のごとく湧き出てくる。

全曲を一気に聴かせる意味において、朝比奈やヴァントとは異なるがゆえの魅力がある。

細部の技巧にこだわるよりも、曲全体の構造を大きく捉え、感興に乗りながらコーダに向けて豪快に推進していく力に圧倒される。

これはどの曲にも見られるカイルベルトの個性だが、8番の性格も相まって、見事の一言。

これほど熱く、確信に満ちていて、逞しい造形感を持つ凄い「ブル8」はそうそう聴けない。

ケルン放送響も上質なオケであることが実感できる。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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