2011年11月08日

ギーレン&南西ドイツ放送響のブルックナー:交響曲第3番


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1999年5月3-5日、バーデン・バーデン、フェストシュピールハウスに於ける録音。

ギーレンは素晴らしく手に入った解釈で、表現は異色だが、ひとつのスタンダードというべき造形を確立している。

この演奏を聴いて、真っ先に耳につくのは、フォルテでの響きの生々しさである。

例えば、他の多くの演奏では、フォルテの響きは美しく整えられ、壮麗かつ崇高で、人工臭を感じさせないような、自然な響きをしている。

テンポ変化も最小限に抑えられ、演奏者は周囲と一体となってより透明な存在になり、大きな響きの中に全体が融合する。

それに対して、ギーレンは、そういう演奏を真っ向から否定するように、まるで正反対の響きを作り上げている。

楽器の響きよりも生の音をストレートに聴かせ、その響きは、全体が溶け合って一つの響きとなる美しさからは遠く離れた、有体に言えば、暴力的な荒々しい響きである。

しかし、荒々しいからといってアンサンブルが乱れた粗い響きでは決してなく、音そのものは鳴り切っているため、圧倒するような力強さがあり、生の音が直接出ている分、その響きはむしろ鮮やかである。

これでよいのかという抵抗感を覚えることも事実だが、ギーレンが安易に流れない解釈で聴き手に迫るのは、大いに好感が持てる。

悠揚としたスケールの大きい表情と引き締まった緊張感をあわせもつ第1楽章、ロマン的な歌謡性と弦のデリカシーに満ちたアンサンブルが見事な第2楽章、クライマックスの力感が素晴らしい第3楽章、巨大なスケールと豪快・強靭な力をみせつける終楽章と、作品の真価を真正面から余すところなく描き出した演奏である。

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classicalmusic at 20:12コメント(0)トラックバック(0)ブルックナー  

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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