2011年10月30日

ヴィースバーデンのフルトヴェングラー 1949


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1949年6月10日、ヴィースバーデン国立歌劇場に於ける演奏会の実況録音である。

プフィッツナーの音楽物語『パレストリーナ』は、1917年、ブルーノ・ワルターの指揮によってミュンヘン国立歌劇場で初演された彼の代表的なオペラであり、16世紀のイタリアの作曲家パレストリーナを主人公としている。

プフィッツナーは1949年5月22日に80歳の高齢で世を去ったが、その追悼の意味でフルトヴェングラーがプログラムに組んだのだろう。

「3つの前奏曲」は、1944年に作曲者自身によって演奏会用にアレンジされたものだが、「第1幕への前奏曲」は、きわめて瞑想的、神秘的な色合いが濃く、かつ透明な純度を獲得している。

フルトヴェングラーは形式感よりは内容を重視しており、雰囲気が実に美しく、ことに肌にしみ込むような弦の哀切さと孤独感が見事だ。

「第2幕への前奏曲」は、後半の悲劇的な詠嘆の部分に心がこもっているが、前半は録音のせいか金管の響きが裸で痩せており、あまり感心できない。

「第3幕への前奏曲」はとりとめのない情感と憧れに満ちた曲で、演奏がそれをさらに助長している。

すすり泣くような弦の色合いは、フルトヴェングラー/ベルリン・フィルならではのものであろう。

モーツァルトの「40番」は1948年盤に比べて第1楽章のテンポがやや遅くなり、第2楽章の前打音が楽譜通りになったほかは大差なく、やや物足りない。

この指揮者のバッハやヘンデルからは考えられぬモーツァルトといえよう。

フルトヴェングラーの「ブラ4」はどの盤も表現上の大差がなく、1948年盤1点あれば充分な気がするが、この仏ターラ盤は、セブンシーズ盤に比べて非常に音質が良くなり、生々しさにおいては1948年盤を上まわる。

したがって、熱烈なフルトヴェングラー・ファンはこれを持っていたい。

深遠な幻想や凄味は前盤に一歩ゆずるが、比較しなければ充分な名演といえよう。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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