2011年11月19日

クーベリック&チェコ・フィルの:わが祖国(1991年来日公演)


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1991年11月2日、サントリーホールに於けるライヴ録音。

クーベリックの指揮する《わが祖国》は、基本的にはアメリカのオケを振った録音の方が優れていると思う。

だが1991年の来日公演のライヴは、前年に42年ぶりに祖国に帰ったクーベリックが、かつての手兵チェコ・フィルに復帰した、いわば一種の祝典イヴェントなのだ。

確かに演奏の完成度としては、シカゴやボストンを指揮したものの方が高いが、ここにはあらゆる恩讐を越え、無心に達した巨匠の心境が、聴く者の心にひしひしと伝わってくる。

最初の〈ヴィシェフラド〉のハープから、ノスタルジアが一杯という雰囲気であり、クーベリック自身の郷愁を聴く思いがする。

すでに1986年に引退していたクーベリックを迎えながら、チェコ・フィルも輝かしくかなりの緊張感と最善のアンサンブルをもって応えている。

そこでは、クリティカルな面と慣習的な変更との双方が採り入られているが、6曲の交響詩のそれぞれが生気に満ちた表情を見せているのは、当時の心情の反映でもあろうし、後半への高揚ぶりも魅力だ。

どの曲の演奏においても、堅固な構成力と、無理なく整えられた表現力とがあり、信頼しきって聴き入ることができる。

ほんのちょっとしたフレーズに至るまで、ゆたかなニュアンスに染めあげられている様子が、なんともすばらしい。

ヴェテランならではの優れた演奏で、あらゆる欲得から解き放たれ、澄み渡った晩年の巨匠の芸風を味わって欲しい。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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