2010年03月26日

アーノンクール&ウィーン・フィルのスメタナ:わが祖国


この記事をお読みになる前に、人気ブログランキングへワンクリックお願いします。



2001年11月3〜7日、ムジークフェラインザール、ウィーンで行なわれたアーノンクールによる当曲の初ライヴ録音。

ウィーン・フィルにとって、レヴァイン盤以来約15年ぶりとなる全曲録音となる。

《わが祖国》に新しい光を当てた素晴らしい名演である。

モダン・オーケストラを振り始めた頃のアーノンクールのイメージは"過激"の一語に尽きたものだが、当盤では、そうした姿勢が意識的に排されている点が興味深い。

いずれも遅めのテンポ設定をとり、民族色の表出や目先の描写にはこだわらずに、スコアをしっかりと見据えた演奏が行なわれており、同曲を純粋な交響詩として、もっぱら純音楽的なアプローチを心掛けている。

スメタナをチェコの作曲家という範疇におさめず、リストと親交が深く、ワーグナーにも多大な影響を受けたインターナショナルな大作曲家として捉えているとも言える。

ウィーン・フィルのふくよかな響きもプラスに働いて、全体を美しい音楽で包み込むことに成功し、まさに、純音楽的な美しさを誇る異色の名演を成し遂げることに成功したと言えよう。

また、「シャールカ」では、慣習的な改訂を排除するなど、アーノンクールらしいこだわりも投影されている。

ヴァイオリンを両翼配置にして、伴奏音型やオスティナートをきめ細かく演奏させつつ、各声部を立体的に処理していくことを通じて、新たな《わが祖国》像を形づくることに成功している。

このような名演は、最近話題となったチェコの若手指揮者であるフルシャなどの名演にも少なからず影響を与えているのは明らかであるとも言えるところであり、本盤は、《わが祖国》の演奏史に少なからぬ影響を与えた稀有の名演であると言っても過言ではない。

ところで、クラシック音楽情報ならこちらがオススメです。
人気ブログランキング



フルトヴェングラーのCDなら、 フルトヴェングラー鑑賞室



classicalmusic at 19:19コメント(0)スメタナ | アーノンクール 

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
メルマガ登録・解除
 

Profile

classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

Categories
Archives
Recent Comments
記事検索
  • ライブドアブログ