2012年01月20日
レオンハルトのバッハ:パルティータ(新盤)
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グスタフ・レオンハルトは、バッハの《パルティータ》に2度挑戦している。
「現代のバッハ」と呼ばれたレオンハルトだけに、いずれも名演だが、2度目の録音を聴いた時、まずチェンバロの素晴らしい音色に驚いた。
ここで使用されているミヒャエル・ミートケの楽器(ウィリアム・ダウッド製作)は、1719年にバッハがみずからベルリンを訪れて注文したものをモデルとしている。
ミートケの楽器の特徴は、音域全体にわたる落ち着いた音色にあり、バッハの音楽のように、各声部の旋律が絡み合うポリフォニー音楽にふさわしい。
レオンハルトのCDでも、ファンタジアやトッカータなどの壮麗な冒頭楽章や端正なアルマンドで、素晴らしいポリフォニーが展開されている。
バッハ研究家レオンハルトの、楽譜の深い読みがすみずみまで行き届いた演奏だ。
またレオンハルトは2度目の録音にあたって、たとえば組曲では一般にクーラントからサラバンドに続くことから、第4番のアリアとサラバンドの順序を逆に弾いたり、各舞曲の反復を省略したりするなど、前回とは違った試みをおこなって、簡潔で奥深いバッハの世界を築き上げていくのである。
旧盤にみられた細部へのこだわりがなくなり、スケールのいっそう大きな、品格高い音楽となっている。
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