2011年12月07日

ワインガルトナーのベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」


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1935年2月2〜5日、ウィーンでのスタジオ録音。

ベートーヴェンの交響曲に関心を持つ人にとって、フェリックス・ワインガルトナーは未だに無視できない。

戦前のSP時代には、1927年のベートーヴェン没後100年記念に英国で録音された英語版《第9》が聴かれていた。

このワインガルトナーの《第9》は日本からの要請により作られた初めての電気録音によるドイツ語版の《第9》。

その録音費用はすべて発注した日本コロムビアが支払ったのだが、それを上回る売り上げを記録したレコード。

当時最も穏健で標準的な《第9》の演奏として、この録音は戦前SP時代の代表的なレコードであった。

ワインガルトナーのベートーヴェン解釈は、第2次世界大戦前には1つの基準であった。

彼がロマン的な誇張や歪曲を認めず、音楽だけに基づいて解釈したためであろう。

事実、トスカニーニが登場するまで、このような解釈でベートーヴェンを指揮するのはワインガルトナー以外にほとんどいなかった。

英コロンビアが、ベートーヴェンの交響曲を繰り返し彼に録音させたのも、このためであろう。

戦後、色々な指揮者による録音が出てきたため、今日では色褪せた感もあるが、堂々として揺るぎないワインガルトナーの指揮は20世紀に作られた演奏として次世代に伝えられよう。

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classicalmusic at 20:03コメント(2)ベートーヴェン  

コメント一覧

1. Posted by 小島晶二   2021年08月02日 10:12
ワインガルトナーは最初にベートーヴェン交響曲全集をレコーディングした指揮者ですが,殆んどが未聴。第9は「ワインガルトナー版」と呼ばれる校訂版であり、弦をはじめ一部のパートのオクターブを高く移動していると聞いています。故宇野功芳氏によれば,オーパス新復刻盤の3,8番が濃厚な秀演らしいのですが,和田さんはご存知ですか。
2. Posted by 和田   2021年08月02日 11:04
ワインガルトナーのベートーヴェン交響曲全集持っています。管弦楽編成を含む彼のエディション、『ベートーヴェンの交響曲について』をはじめとする著書と論文、そして第2次世界大戦前としては驚くべき全曲録音などは、指揮者にも、研究者にも、愛好家にも、貴重な資料であり、業績です。それらは、彼が指揮者、作曲家、思索家という3つのペルソナが達成された成果です。演奏面で、ワインガルトナーはヨーロッパの多くの都市(マインツ、パリ、ロンドンなど)で、ベートーヴェンの全交響曲を演奏しました。ロマン・ローランが『ベートーヴェンの生涯』を書いたのも、ワインガルトナーのベートーヴェン・ツィクルスを聴き、刺激を受けたためと言われています。つまり、ワインガルトナーのベートーヴェン解釈は、第2次世界大戦前には1つの基準でした。彼がロマン的な誇張や歪曲を認めず、音楽だけに基づいて解釈したためでしょう。事実、トスカニーニが登場するまで、このような解釈でベートーヴェンを指揮するのは、ワインガルトナー以外にほとんどいませんでした。英コロンビアが、ベートーヴェンの交響曲を繰り返し彼に録音させたのも、このためでしょう。

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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