2011年12月11日

マーラー作品の歴史的録音集


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SP時代には作曲者と直接、間接にかかわっていた演奏家の録音がいっぱいある。

にもかかわらず、これらはさして重要視されていないのが現状である。

それ故、こうして往年の名指揮者によるマーラー録音を復刻して集成したディスク集には価値がある。

何と言っても、長らく廃盤になっていたメンゲルベルクの「第4」の録音が復活したことが喜ばしい。

1939年11月9日、コンセルトヘボウ、アムステルダムでのライヴ録音である。

メンゲルベルクはマーラーの熱烈な支持者であり、マーラーもまたメンゲルベルクの自作の演奏を誰よりも(愛弟子ワルター以上に)高く評価していた。

「第4」のアムステルダム初演はマーラー指揮コンセルトヘボウ管弦楽団で、1905年2月にはメンゲルベルク指揮の同楽団がハーグ初演を行った。

演奏は巧緻をきわめ、委曲を尽くした解釈であり、マーラーのロマンと感傷のすべてを音にしており、歴史的にも貴重な文献というべきだろう。

見事なテンポ・ルバートにまかせて、とりわけ情緒的な誇張はしていないのだが、その情緒を実に幻想豊かに生き生きしたものにしている。

マーラーの表情の細かな変化は見れば見るほどうるさくなるような多様な変化をしているのだが、それを驚くほど微細に厳格にとらえていろいろ工夫しながら、マーラーの求めた効果を出そうと努力している。

メンゲルベルクの録音以外では、生前マーラーに「影のようにくっついていた指揮者」フリートの「復活」も偉大な記録(1923年頃)である。

彼は作曲者立ち会いのもとに何度もマーラーの交響曲を演奏しており、そのためこのたよりない録音からも、恐らくはそのマーラーから受けたであろう影響がにじみ出ている。

ひと口で言うならば感情の振幅の激しいもので、小型メンゲルベルクと思っていただいてかまわないだろう。

そうなると、やはりマーラー自身は今日のような機能的にきちんと整えられた演奏を望んでいなかったのかもしれない。

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classicalmusic at 19:11コメント(0)トラックバック(0)マーラー  

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classicalmusic

早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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