2011年07月04日

テンシュテットのマーラー:交響曲第2番「復活」(1989年ライヴ)


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凄い超名演があらわれたものだ。

テンシュテットは、マーラーを得意とした指揮者であり、1970年代後半から80年代前半にかけて全集を録音した。

その全集におさめられた録音はいずれも劇的な性格の名演揃いであった。

テンシュテットは当時、ベルリン・フィルにも頻繁に客演して、マーラー以外の作品についても数々の名演を行っており、順風満帆に思われた矢先の1985年に癌が発見され、活動休止に追い込まれた。

その後、闘病の末に何とか復帰するが、1993年に完全に指揮活動を停止してしまうまでの間は、癌との戦いの中での正に命がけの演奏が繰り広げられることになった。

癌が発見されるまでのマーラー演奏すら劇的な性格のものであったのであり、復帰後の演奏は、更に輪をかけて、命を賭けたとてつもない強烈な名演を行うようになった。

特に、EMIが発売した第5〜第7のライヴ録音は、我々聴き手の肺腑を打つ凄まじい超名演であった。

本盤の第2番「復活」は1989年の演奏であるが、これも凄い。

そもそもテンポが全集におさめられたスタジオ録音と比較して段違いに遅い。

全体を約93分というのは、他の指揮者の演奏と比較してもかなり遅い部類のテンポ設定と言えるが、決してもたれるということはなく、全体的に緊張感漂う不思議な静謐さに覆われている。

それはあたかも、迫りくる死に対する諦観の境地のようだ。

それでいて、ここぞという時の悪魔的なフォルティッシモは大地を揺るがすほどの迫力があり、時折見られる猛烈なアッチェレランドはもはやこの世のものとは言えない狂気に満ち溢れている。

終楽章の合唱も圧倒的であり、演奏終了後の熱狂も当然のことであると思われる。

マーラーの「復活」は、筆者としては、これまでバーンスタイン&ニューヨーク・フィルの新盤を最高の名演と考えてきたが、今後は、テンシュテット渾身の命がけの超名演である本盤の方を、更に上位に置きたいと考える。

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早稲田大学文学部哲学科卒業。元早大フルトヴェングラー研究会幹事長。幹事長時代サークルを大学公認サークルに昇格させた。クラシック音楽CD保有数は数えきれないほど。いわゆる名曲名盤はほとんど所有。秘蔵ディスク、正規のCDから得られぬ一期一会的海賊盤なども多数保有。毎日造詣を深めることに腐心し、このブログを通じていかにクラシック音楽の真髄を多くの方々に広めてゆくかということに使命を感じて活動中。

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