2012年01月11日
カラヤン&ウィーン・フィルのブラームス:交響曲第1番、悲劇的序曲
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「ブラ1」は、カラヤンが最も多く録音している作品のひとつ。
ちなみに録音は、1943年(SP)、1952年、1955年、1959年、1963年、1977年、1987年と7種あり、これは1959年のデッカへの録音で、ウィーン・フィルとの唯一の録音でもある。
当時カラヤンは脂ののりきった51歳。
このオーケストラ特有の流麗な響きを万全に生かしながら、実に生き生きとした表現を行っている。
これ以後のベルリン・フィルとのものに比べるとまた別の個性が感じられ、彼がウィーン・フィルからもこれほど圧倒的なブラームスを聴かせるという点で興味深い録音だ。
カラヤンはウィーン・フィルを指揮するとき、このオケの持つ伝統様式を尊重しているに違いない。
この演奏は当然カラヤンの主張も表されているが、後年のベルリン・フィルとの場合よりも若々しく素直であり、造形的に無理のない安定感がある。
ブラームスの古典への志向とロマン的な心情のバランスも程よく示されており、ベルリン・フィルとの録音よりも好感を抱く聴き手も多いことだろう。
きびきびとして隙がなく、均整のとれた演奏ながら、冷たさは感じられず、青年的な覇気が魅力。
「悲劇的序曲」は練達の表現でスケールも大きい。
この時期にウィーン・フィルを振ったカラヤンの演奏は、 覇気に溢れ、若さがほとばしっているのが伝わってくる。
「帝王」と呼ばれていたのも、これら一連の録音を聴いたら充分に頷ける。
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