2012年01月13日
ターリッヒ&チェコ・フィルのドヴォルザーク:スラヴ舞曲集
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22年間にわたってチェコ・フィルの首席指揮者を務めた名匠ターリッヒが残したドヴォルザーク録音の名品のひとつ。1950年代の代表的名盤。
録音も古さが目立つし、音感覚的にもやや古いけれども、これらの舞曲が民俗的特徴をきめのこまかな表現のうちに生かしてゆくのが味わい深い。
このような味わいのある《スラヴ舞曲集》の演奏は、残念ながら近年のチェコ・フィルからは聴けなくなってしまった。
ターリッヒが振っていた頃は、チェコ・フィルも戦前からの楽員が多少とも残っていて、1970年代以降のやる気のないオーケストラにはなっていなかった。
それにターリッヒ自身も、ニキシュ門下の合理主義者で、決してローカルな感覚の田舎指揮者ではなかった。
この《スラヴ舞曲集》も、いわゆるローカルカラーに寄り掛かった、方言丸出しのスタイルではなく、なかなかモダンですっきりした快演になっている。
ボヘミア的要素が単なる田舎臭さを超え、品格を保って高く薫ってくるのはさすが大家。
リズムが弾んで湧き立つような快活さもあり、旋律は実によくうたっているが、少しもセンチメンタリズムに陥ることがない。
モノーラル録音だが、ナロウ・レンジなだけで、本場によるものでは、最も魅力的といえるのではないか。
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